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「クローズアップ現代+」の番組紹介
「クローズアップ現代+」は、現代の社会問題から注目のトレンド、人物等の情報ドキュメンタリーと解説者の生のトークを絡めた情報番組です。一般的なニュース番組では掴めなかった問題の本質を解説者の方々が深く分け入って浮き彫りにしてくれる番組です。
イギリスのEU離脱や、トランプ大統領の誕生に世界が揺れた2016年、世界最大の英語辞典が選んだ「今年の単語」は「ポスト・トゥルース」でした。客観的事実より、虚偽であっても感情に訴える情報のほうが影響力を持つ。スマホひとつで誰もが発信者になれる一方、フェイクニュースが飛び交い、情報の真偽を見極めることが日に日に難しくなっていく。私たちはそんな時代を生きています。今こそ、「クロ現+」が追求してきたジャーナリズムの真価が問われていると思います。
2017年、「クロ現+」は武田真一キャスターを新たに迎えました。長年ニュースを担ってきた蓄積を土台に、ますます多様で複雑になる現代のテーマに斬り込んでいきます。政治、経済、社会、国際、文化、科学、スポーツ、芸能…取り上げる題材に聖域はありません。その拠り所になるのは地道な取材に基づくファクト。取材チームには鎌倉千秋キャスターと田中泉キャスターが加わり、より納得感のある情報プレゼンテーション役を担います。
番組がめざすのは、不確実な情報の海を進む現代人のための羅針盤。25分というテレビ番組としてはけして長くない時間の中で、可能な限り問題意識を突き詰め、フェアに提示していきたいと思っています。それが様々な議論のきっかけとなり、社会の矛盾や不正義を見つめ直すことにつながれば…そんな思いで「クロ現+」は25年目の航海に漕ぎ出します。
放送 毎週月曜日~木曜日 午後10時~午後10時25分[NHK総合]
キャスター 武田真一、鎌倉千秋、田中泉
「クローズアップ現代+」の見逃し配信を見る方法
「クローズアップ現代+」の見逃し配信は、NHKオンデマンドで配信されています。
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クローズアップ現代+「“いじめ自殺”遠い真相解明 ~検証 第三者委員会~」
放送 2018年7月30日(月)午後10時~午後10時25分
放送前の予告
“いじめ”を受けた子どもの自殺が相次ぐ中、その背景や真相を究明する調査が様々な壁にぶつかって難航しています。
先月、神戸市で、中3女子生徒がいじめによって自殺した事件に関わる一次資料(聞き取りメモ)を市の教育委員会担当者が隠蔽していたことが発覚しました。一方、調査を担当する全国の「第三者委員会」では、遺族との信頼関係を築けず報告書の完成に至らないなど、調査が長引く事態が各地で起きていることも分かってきました。
当事者の生の声を取材し、どうすれば、いじめの真相を明らかにし、再発防止につなげられるのか考えます。
出演者
尾木直樹さん(教育評論家)
横山巌さん(日本弁護士連合会子どもの権利委員会、文部科学省いじめ防止対策協議会委員)
武田真一・鎌倉千秋(キャスター)
放送後のポイント解説
2年前に起きた神戸市の中3女子生徒のいじめによる自殺では、関係者に聴き取りしたメモが教育委員会や学校によって隠蔽されていました。
また、いじめの真相解明を行う第三者委員会の69件中13件は、調査のやり直しや委員の交代が行われるなど、機能不全に陥っています。ある少女のいじめによる自殺の真相究明を行った第三者委員会の報告は自殺の原因を「思春期によるうつ」と結論付け、遺族はその結論に到底納得することはできませんでした。その後、委員が交代して今も調査は続けられています。
これまでの調査では、遺族にまで聞き取り調査をすることは避けてきたそうですが、真相に迫るためには遺族にも聞き取りを行うべきだと尾木直樹さんは言います。
参考書籍のご紹介
※楽天市場より
いじめの構造 なぜ人が怪物になるのか (講談社現代新書) [ 内藤朝雄 ]
いじめの構造 なぜ人が怪物になるのか (講談社現代新書) [ 内藤朝雄 ]
学校や社会から「いじめ」の苦しみが消えない理由とは?
【目次】
第1章 「自分たちなり」の小社会/第2章 いじめの秩序のメカニズム/第3章 「癒し」としてのいじめ/第4章 利害と全能の政治空間/第5章 学校制度がおよぼす効果/第6章 あらたな教育制度/第7章 中間集団全体主義
いじめの構造 (新潮新書) [ 森口朗 ]
なぜ、いじめは起こるのか。いじめっ子といじめられっ子の境界には何があるのか。大人の目を狡猾に避けて隠蔽されるいじめは、理想論ばかりの「今時のいじめ」論からは絶対に理解できないし、解決もできない。「いじめの根絶は不可能」という現実を明確に直視した上で、いじめのメカニズムを明らかにし、具体的にどう対処すればよいのか、わかりやすく提示する。
【目次】
第1章 低レベルな「いじめ論」を排除せよ/第2章 スクールカーストで「いじめ」を把握する/第3章 「いじめ」の発生メカニズムとは/第4章 かくして「いじめ」は隠蔽される/第5章 暴言よりひどい、「いじめ妄言」を正す/第6章 規範の内面化と「いじめ免疫」
いじめ問題をどう克服するか (岩波新書) [ 尾木直樹 ]
いじめを苦に子どもが自ら命を落とす事件が後を絶たない。いまや社会全体で問題の克服を真剣に考えるべきではないか。長年、子どもや教育の問題に向き合ってきた著者が、子どもの関係性の変化、集団主義が浸透する教育現場など、今日のいじめの背景を分析。いじめを防止するために学校、家庭、社会がすべきことを具体的に提言する。
【目次】
第1章 繰り返されるいじめ問題(いじめはどのように問題化してきたのか/いじめの定義はどう変わってきたのか/いじめ問題はなぜ風化したのか)/第2章 いじめが見えなくなるときー変わるいじめの構造(見えにくい今日のいじめ/「逃げ場」のない子どもたち/子ども社会のIT化といじめ)/第3章 なぜ、いじめは深刻化するのかー大津事件からみえてきたもの(大津事件の経過を振り返る/学校はなぜいじめを防げなかったのか/問われる教育委員会の役割/誤った対策がいじめを深刻化させる)/第4章 いじめ問題を繰り返さないためにー国・地域・学校の取り組み(いじめ防止対策推進法の成立ーどう活かすか、課題は何か/海外の事例にみるーアメリカで広がるいじめ対策法/はじまる地域・学校での取り組み)/第5章 いじめ問題を克服するために(教育の目標を根底から問い直す/重要な「第三者」の役割/いじめを人権問題としてとらえ直す/社会全体でいじめを克服する)
教室のいじめとたたかう 大津いじめ事件・女性市長の改革 (ワニブックス〈plus〉新書) [ 越直美 ]
教室のいじめとたたかう 大津いじめ事件・女性市長の改革 (ワニブックス〈plus〉新書) [ 越直美 ]
あれから3年、「事件を忘れない。そして子どもの本当の声を聴く」市長就任前に起きたいじめ事件、立ちはだかる教育委員会の壁、画期的な第三者調査委員会の設置、そして全国に大津モデルを!
【目次】
第1章 大津いじめ事件の真実ーあのとき何があったのか(市長就任と訴訟提起/「自殺の練習」報道と涙の記者会見 ほか)/第2章 第三者調査委員会ー真相解明のための仕組みとは(報告書の提出/第三者調査委員会の目的 ほか)/第3章 いじめられた過去ー私の原点と市長になるまで(いじめられた過去/いじめから逃れる方法 ほか)/第4章 大津モデルのいじめ対策ー悲しい事件を起こさないために(大津モデルの構築/いじめ対策推進室と大津の子どもをいじめから守る委員会 ほか)/第5章 教育委員会制度の改正と矛盾ー隠蔽体質の背後にあるもの(制度の狭間で苦しむご遺族/教育委員会制度の沿革と仕組み ほか)
教育委員会の真実 [ 角田裕育 ]
教育改革の本丸であるにもかかわらず、いままでほとんど語られなかった教育委員会。その真実の姿を知っている者は、ほとんどいない。いじめ、自殺、体罰の裏には教育委員会の姿があった。教育委員会の組織、権力、構成員から政治との関係性まで、とことん追及した、教育委員会の本当の姿がわかる一冊。
【目次】
第1章 教育委員会が隠蔽してきた不祥事の数々(“教育委員会の顔”とも言われる指導主事とは?/人事主事・管理主事とは? ほか)/第2章 学校現場の不祥事を生み出す教育委員会の組織体質(三重県教育委員会の御用組合と化した組合組織率全国最高の三重県教職員組合/戦闘的教職員組合は絶滅危惧種日教組が教育を支配しているというデマ ほか)/第3章 教育委員会の実態に迫る(誰もが知っているのに誰もが知らない組織/教育委員会発足の経緯 ほか)/第4章 私学行政が私立学校を無法地帯にする(私立学校と教育委員会/都道府県知事が所管する私立学校のアタリ、ハズレの大きさ ほか)/第5章 良識のある教育委員会関係者の声(「角田さんのような人が頑張ってほしい。自分には限界がある」東京都教育委員会管理職/「問題が起これば必ず学校現場に赴きます」東京都清瀬市教育委員会指導課長 ほか)