ドラマ「照柿」
初回放送 1995年11月12日から12月17日 （44分×6回）
再放送 2023年2月18日(土)午後7時30分〜11時12分（74分×全3回）
直木賞作家・髙村薫のベストセラー小説を井上由美子の脚本でドラマ化
人生、愛、そして生そのものに取りつかれていく暑い夏の一週間を描く！
警視庁の刑事と幼なじみの工員、そして列車事故現場で出会った女。3人の男女の愛憎と葛藤の物語。
西日が痛いほど暑い八月のある日、東京郊外、JR拝島駅で女性の転落事故を目撃した警視庁捜査一課警部補、合田雄一郎(三浦友和)は現場近くで放心してたたずむ女、美保子(田中裕子)と宿命的な出会いを果たす。
その日以来、美保子の面影が心から離れないままの合田が再び彼女と出会うのは、＜八王子ホステス殺し＞の犯人を追って、大阪へ出張する朝の東京駅、「銀の鈴」の前だった。しかし美保子の隣に寄り添う男がいる。なんと18年ぶりに会う達夫（野口五郎）である。 ひとつの惨劇へ向けて滑り出した残酷な運命に、今3人は乗り合わせてしまった。
- 原作 「照柿」髙村薫
- 脚本 井上由美子
- 出演 三浦友和、田中裕子 、野口五郎、白竜、せんだみつお、藤田敏八、黒田福美、青山知可子、河原崎建三、頭師孝雄 ほか
- テーマ 「Missa Corsica in Monticellu」より「Kyrie」
- エンド･テーマ 「The Roil, The Choke」（ブライアン･イーノ）
再放送・動画配信について
残念ながら、現在のところ再放送・動画配信の予定はありません。
原作本『照柿』
※Amazonより
『照柿』 上 (新潮文庫)
刑事 合田雄一郎シリーズ
合田雄一郎を狂わせたのは、溶鉱炉のような炎熱と運命の女。
合田の原点・大阪━━そして、決して忘れられぬ夏
人間の原罪を抉る長篇
異質さゆえ、互いから目を逸らせぬまま成長した幼馴染は、それぞれの足で大阪から東京へと辿りついた。八月二日夕刻、合田雄一郎警部補は電車から女性の飛び込みを目撃する。現場より立ち去ろうとしていた佐野美保子との一瞬の邂逅。欲望に身を熱くした。旧友野田達夫との再会は目前に迫っていた。合田、野田、美保子、三人の運命が、溶鉱炉の如き臙脂色の炎熱の中で熔け合ってゆく。
『照柿』 下 (新潮文庫)
刑事 合田雄一郎シリーズ
かくて、友の手は血塗られた。俺たちは再会すべきではなかった。
合田雄一郎の味わった限りなき苦さ。
興奮と衝撃の完結篇
野田達夫を次第に追いつめてゆくのは工場での果てなき労働、そして不眠……。一方、合田雄一郎は佐野美保子を欲するあまり、常軌を逸しはじめた自分に気付く。十八年前に分かれたはずの人生が、なぜ再び交わってしまったのか! 意志もなく踏み出された数歩。生命を失った物体が深夜にごろりと転がった。一睡もできぬほど暑い夏の出来事だった。照柿──それは断末魔の悲鳴の色。
主な登場人物・キャスト
合田雄一郎 三浦友和
警視庁捜査第一課警部補。大阪出身
佐野美保子 田中裕子
達夫の昔の恋人
野田達夫 野口五郎
大阪出身。合田の旧友
有澤三郎 大杉漣
合田の同僚。通称又三郎
林警部 河原崎建三
合田の上司。通称モヤシ
吾妻哲郎 頭師孝雄
合田の同僚。通称ペコさん
森義孝 長森雅人
合田の部下
加納祐介 白竜
検事。合田の別れた妻の兄
野田律子 黒田福美
達夫の妻。教師をしている
ドラマ「照柿」の各話のあらすじ
第1話「女」
再放送 2023年2月18日（土）午後7時30分〜8時44分［BSプレミアム］
殺人事件の捜査で、合田雄一郎（三浦友和）が新たな手がかりを求めて電車に乗っていると、人身事故に巻き込まれる。合田は、ホームでもみ合って逃げた男の妻だと名乗る不審な女・佐野美保子（田中裕子）に警察に出頭するよう話し、連絡先を交換する。翌日、大阪へ向かう東京駅で、偶然高校時代までの旧友達夫（野口五郎）と再会する。達夫は、美保子の昔の恋人だった。大阪で達夫の父の葬儀に訪れた合田は、達夫を連れ出して…。
第2話「堕落の森」
再放送 2023年2月18日（土）午後8時44分〜9時58分［BSプレミアム］
合田（三浦友和）の殺人事件の取り調べは難航していた。そんな中、合田は達夫（野口五郎）の過去が気になり犯歴を照会すると、数々の傷害事件や公務執行妨害の記録が出てくる。銀座で美保子（田中裕子）とデートを楽しんだ達夫は画廊を訪ね、父親が５，６年前に１人で絵を預けに来たこと、今年その絵を息子に譲ってくれと手紙が来たことを知る。拝島駅を訪れた合田は、偶然美保子と鉢合わせし、そのまま２人で映画館に入り…。
第3話「燃える雨」
再放送 2023年2月18日（土）午後9時58分〜11時12分［BSプレミアム］
取り調べも大詰めで、合田（三浦友和）は「悪魔に殺せと言われた」と言う堀田（柏進）に、自分を重ね合わせる。達夫（野口五郎）のところには美保子（田中裕子）の居場所を探る刑事が来て、達夫を問い詰める。会社から疲れて戻った達夫のところに美保子が戻ってきていて、美保子と話した達夫は衝動的に、花を買いに銀座へ出かけ、画廊の店主・笹井（藤田敏八）に声をかけられた達夫は笹井に手をかける。３人の思いは錯そうして…。
