見逃したテレビを見る方法
テレビ朝日

テレビ朝日「LIFE 夢のカタチ」の出演者・バックナンバー・見逃し動画配信は?

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「LIFE〜夢のカタチ〜」ってどんな番組?

放送 毎週土曜日 午前11時〜[テレビ朝日]

人はみな、それぞれの夢を持っています。その夢を叶えるために進み続ける…その道程を、私たちは人生と呼ぶのかも知れません。

そう、人生はいろいろな夢でできているのです。

人には、夢を追い続ける力が備わっています。夢をその手につかむ力があります。その力が最大限に到達する瞬間、人は美しく輝くのかも知れません。

そう、人生は輝きに満ちているのです。

人生は、人それぞれ違った物語に彩られています。さまざまな人生、それぞれの夢、いろいろな輝き…ひとつひとつの人生に、ひとつひとつの夢のカタチがあるのです。

「LIFE ~夢のカタチ~」
この番組は夢を追う人生の輝きを描きます。

ナレーション 佐々木蔵之介

テーマ曲 『ONE』DEPAPEPE

「LIFE〜夢のカタチ〜」の公式サイト

「LIFE〜夢のカタチ〜」の見どころは?

10年以上続くこの番組で取り上げられた人物は芸能人や著名人に限らず、職人から小学生など多岐にわたります。基本的には毎回特定の個人に密着しますが、時には夫婦や兄弟も取り上げます。陶芸家、料理職人、デザイナー、スタイリストなど、さまざまな人物が登場します。

ナレーションは演技派俳優・佐々木蔵之介。人生の物語を豊かな語りで紹介していきます。世の中にはさまざまな職業があり、独特のプロ意識が存在していることがよく分かる番組です。

「LIFE〜夢のカタチ〜家」の見逃し動画配信は?

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「LIFE〜夢のカタチ〜」の次回放送内容は?

2024年5月4日(土)放送

福岡生まれのハンバーガーに惚れた主婦
久語幸記さん 兵庫県加西市 「今屋のハンバーガー 兵庫」

兵庫県加西市と小野市をつなぐ、のどかな山里を走るローカル線、北条鉄道。その沿線にある「法華口駅」は、大正4年築という歴史ある木造建築で、「国登録有形文化財」にも指定されています。ここに昨年10月、一軒のお店がオープンしました。『今屋のハンバーガー 兵庫』。普通のハンバーガーとちょっと違うのは、丸いバンズではなく、細長いコッペパンに挟むホットドッグのようなハンバーガー。関西では珍しいですが、実は福岡で愛され続けるソウルフードなのです。

切り盛りしているのは久語幸記さんです。お客さんから注文を受けてから作られるハンバーガーは、ハンバーグを鉄板に並べて、コッペパンを焼いて、辛子とケチャップをつけて…一番人気の「ミックスエッグ」の完成です。外はサクサク、中はモチモチのパン、ハンバーグもボリューム満点、ケチャップの味も絶妙。小さな駅の小さなお店ですが、これは人気になるのも納得。実はこのお店を開くまでは、飲食店の経験もない普通の主婦だった久語さん。なぜお店をオープンしたのでしょうか。

息子さんの大学受験で、合格祈願に福岡へ。福岡に行くなら食べてみたいと思っていたハンバーガー屋さんの味に衝撃を受けたそうです。それが福岡西公園で50年愛されている『今屋のハンバーガー』。店主の今崎勝美さんが生み出したホットドッグスタイルのハンバーガーの美味しさを関西でも、と久語さんは今崎さんに弟子入りしたのです。

師匠から学んだ味を再現するのに苦労したのが食材探し。コッペパン、肉、レタス、玉ねぎ、全てにトコトン拘ったといいます。その苦労が実を結ぶのですが、ハンバーグとケチャップは門外不出なので、詳しいレシピは公開できないとか。

ある休日、久語さんが向かったのは博多。1年ぶりに師匠、今崎さんと再会します。今崎さんに食べてもらった久語さんのハンバーガー。はたしてその評価は?さらに、法華口で開かれる盛大な「桜祭り」に出店して、地元を盛り上げようと考えていました。

過去に放送された番組の内容[バックナンバー]

2024年

2024年4月20日(土)放送

南紀白浜でコーヒー農園
青木孝尚さん、由美さん 和歌山県白浜町 「南紀白浜ファーム」

和歌山の南紀白浜。その山あいに、日本では珍しいコーヒー農園があります。青木孝尚さんと妻の由美さんが営む『南紀白浜ファーム』。かつてミカン畑だった耕作放棄地に、4棟のハウスを建て、長らく建設会社に携わっていた経験を活かし、青木さんが自分で重機を操って整備しました。二人は4年前からコーヒーの栽培を始め、今年で3回目の収穫時期を迎えます。夫妻の第二の人生に密着しました。

コーヒーの栽培は赤道を挟む地域。和歌山で作るためには、ハウスでの温度管理が大切です。青木さんの拘りは手摘み。赤く熟した実だけを収穫していきます。農薬をほとんど使わないので、害虫駆除も自分で。コーヒー豆になるのは、果肉の中に二つあるタネ。手作業でタネを取り出し、豆の水分量が約10%になるまで乾燥させます。そして様々な手間暇をかけて作られる「南紀白浜コーヒー」、さて今年はどんな味わいに?田辺市のコーヒー卸業「モリカワ」で生豆を焙煎して、試飲してみると…旨い!コーヒーが大好きな青木さん。なぜ自分で栽培しようと思ったのでしょうか。

青木さんと由美さんは白浜生まれ。シングルファーザーとシングルマザーだった二人は、子供が独立したこともあり、5年前に結婚。コーヒー作りの夢を共に追うことに。しかし、ここからが苦労の連続でした。

さて、まだまだ収穫量が少なく、なかなか市場に出回らない「南紀白浜コーヒー」の問題点を解決するため、二人は他国のコーヒー豆とブレンドすることにしました。何度もテストを繰り返し、辿り着いたベストなブレンドとは。それを、農園の作業場の屋上に用意したカフェで、地元の人たちに振る舞い、反応を試してみます。はたして…

さらに、青木さん夫妻に嬉しい知らせが。それは和歌山をコーヒーで盛り上げたいという青木さん夫妻の夢に、また一歩近づく出来事でした。

2024年4月13日(土)放送

1000年後に伝えたい仏像を彫る仏師
宮本我休さん 京都市 「宮本工藝」

全国の古刹・名刹から依頼が殺到し、イケメン過ぎる仏像がSNSでも話題になっている若き仏師が京都にいます。宮本我休さん、43歳。ファッション業界から転身した異色の経歴。目指すのは1000年、2000年先も美しいと思える仏像を彫ること。そして開眼法要を控えるのは、3年越しの大作です。仏像制作に打ち込む日々を追いました。

2000以上のお寺や神社が点在する京都。市内のとある長屋に、宮本我休さんの工房があります。横たわっているのは平安時代の古い仏像。これを修復するのですが、修復には二通りあって、こちらは現状保存修復。無くなったものは新たに造作しますが、古色(こしょく)仕上げと呼ばれる技術で経年劣化を完全に再現。もうひとつは、仏像が出来たときの煌びやかな姿に戻す完全復元修復。清水寺から毘沙門天像の修復も依頼されています。

我休さんは奧さんと、子供2人の4人家族。朝ごはんや学校への送迎のあとは、近所の嵐山までランニング。ここで座禅を組むのも、日々のルーティンです。あとは工房でひたすら仏像制作というストイックな生活。ファッション業界に5年間いたこともあって、仏像の衣の表現が大変美しい。現在は同時進行で30体ほどの仏像を制作中。18年先まで仕事が決まっている我休さんを一躍有名にしたのが、韋駄天像。イケメン過ぎると話題になり、SNSの総フォロワーは約7万人に。

京都生まれ京都育ちの我休さん。おしゃれが好きで中学の時にはファッションの道を志すことを決めていました。それが仏師になったのには、いったいどんな訳があったのでしょう。25歳の春に弟子入り、9年間の修行を経て、2015年4月、34歳で独立しました。ちょうどその頃、小学校の先生をしていた友里さんと結婚。仏師として歩み始めた旦那さんに不安はなかったかと尋ねると、意外な答えが。

日々制作に追われる我休さん。大きな仕事の納期が迫っていました。それは3年以上かけて作り上げた「准胝(じゅんてい)観音像」。仏師・宮本我休の集大成です。その実に見事な准胝観音像の開眼法要をご覧ください。

2024年4月6日(土)放送

大阪の救急医療現場の医師
仲川晃平さん 大阪市北区 「医誠会 国際総合病院 救急処置室」

大阪市北区に昨年10月開業した『医誠会 国際総合病院』。手術支援ロボット「ダヴィンチ」を導入した手術室に、廊下ではロボットが活躍するという、最先端病院です。そして、今回の舞台となる「救急処置室」。医師12名、看護師25名、救急救命士24名が所属し、24時間体制での患者の受け入れを実現しています。そんなチームに、27年に渡り奮闘してきたベテラン医師がいます。仲川晃平先生です。

仲川先生は内科を専門とし、高齢者の搬送が多い、朝9時から夕方5時を担当。救急患者だけでなく、ご家族にも向き合っています。さて、施設で食事中に倒れ、心肺停止状態で搬送されてきた高齢男性。胸に当てられた心臓マッサージの機械音が鳴り響きます。懸命に処置を行いましたが…残念な結果となりました。

大阪府豊能町に生れた仲川さんは、テレビドラマ「白い巨塔」を観て医師を目指すことに。山形大学医学部を卒業後、循環器科の専門医となりますが、ある仲間との出会いが救急救命に進むきっかけになりました。その仲間と、5年ぶりに再会します。

35歳でアメリカに渡った仲川さん。英語を学びながら、2年かけてアメリカの医師免許を取得。医師が少ないアラスカの僻地や、ハワイの貧しい人が多い地区の病院などに勤務。11年後、日本に帰国しました。

日本語が出来ない外国人患者の受け入れ体制を整えるために今、救急チームで取り組んでいるのが、研修会。医師、看護師、救急医、受付も参加して、外国人スタッフを患者役に、研修が始まりました。しかし想定外の出来事も起こります。受付から治療まで、いかに早く対応するか、時間が重要になるのです。そんな時、仲川さんの経験が生きてきます。

この日、昼の勤務を終えたはずの仲川さんが、夜の勤務にもついています。仲川さんのたっての希望だそう。夜は交通事故やアルコール絡みで怪我をする患者が多くなります。さて、立て続けに搬送されてきたのは、どんな患者だったでしょうか。

2024年3月30日(土)放送

国産の木にこだわる家具製作
前田智之さん 京都市右京区 福井県越前市 「Tanzen」

今年3月16日、北陸新幹線が敦賀まで延伸されたことは、大きなニュースになりました。ここに、新しい福井駅に合わせてオープンした観光案内所の家具や、カフェの椅子を製作した工房があります。主宰するのは福井出身の家具製作作家、前田智之さん。国産の木にとことんこだわる前田さんの多忙な日々、その情熱と挑戦に密着します。

京都市右京区。京北に佇む築100年を超える古民家が、前田さんの自宅兼ショールームです。7年かけてリノベーションし、昨年9月に完成したこの家には、前田さんの様々な拘りが詰まっています。壁を作らず家具で仕切り、キッチンから寝室、バスルームまで回遊できる巨大なワンルーム。ここに前田さん夫妻と娘さん二人が暮らすのですが、家の中でドアがあるのはトイレだけ、という徹底振りです。床材は無垢の杉。クローゼットはクリの木、外部建具は吉野杉、洗面台は松と、様々な国産の木を使っています。

前田さんの工房『Tanzen』は、福井県の越前市にあります。家具の設計から製作、施工までをスタッフと共に手掛けているのですが、昔からある手作りの職人集団、とはちょっと違う働き方も実践しています。また国産の木、特に福井の杉への拘りは、どこから来ているのか、その納得の理由も明らかに。

オリジナルブランド「日記家具」は、国産の杉材をメインにして製作する子供用家具です。傷付きやすいという杉の特性を逆に生かして、「柱の傷」のように傷が思い出となり、子供の「日記」になる家具。角を丸く整え、無着色、無塗装で仕上げた日記家具は、家の中や保育園、公共施設でも活用されるヒット家具となりました。

さて、北陸新幹線延伸の福井駅に合わせてオープンする観光案内所の家具製作はどうなったでしょうか。そして開通式に合わせてオープンするカフェの椅子も。ビックプロジェクトに奮闘する前田さんを追いました。

2024年3月23日(土)放送

おにぎりのキッチンカー
石田瞳さん 京都府 「キッチンカー88/O(エイエイオー)」

ホカホカご飯で握る、大きくて丸いおにぎり。作っているのはキッチンカーで起業した元幼稚園の先生。その美味しさにファンが急増中です。体にも環境にも優しい食材に拘り、丹精込めてひとつひとつ手で握っています。今回はおにぎりを通して、「食」の大切さを発信するキッチンカーのママさん店主に密着しました。

京都の亀岡を走るキッチンカー『88/O(エイエイオー)』。定期的に開かれている農家マルシェに出店です。店主の石田瞳さんはこうしたイベントに出店して、作りたてのおにぎりを販売しています。お米は減農薬。具材はゴマ、おかか、昆布、湯葉とちりめん、かしわなどを出来る限り手作りで。炊きたてご飯を注文を受けてから握ります。口の中でほどけるふわふわのおにぎり。「これまでに食べたおにぎりの中で一番美味しい」というお客さんもいるほど。一番人気はなんといっても…さらに瞳さんは、その場で食べてもテイクアウトでも、プラスチックごみを出さないよう、ある工夫をしています。

福岡で生まれ育った瞳さん。「食」と「幼児教育」を学べる大学に進学します。修学旅行で訪れた京都に憧れ、嵐山の幼稚園に就職。結婚と出産を経て、去年の11月、おにぎりのキッチンカーを立ち上げたのですが、そのきっかけとなったのは?

開業以来、忙しい日々を送る瞳さんですが、何よりの癒しは息子さんと過ごす家族の時間。夫の亮太さんは元・車の整備士で、現在は瞳さんの仕事をサポート。キッチンカーの内装を手掛け、おにぎりも握ります。育児にも積極的に関わっているそうです。

さて、フードロスや資源の有効利用に関心が高い瞳さんは、ある養鶏場へ。ここのニワトリは卵を産ませるためのものですが、役目を終えた親鳥は身が硬いので食肉としてあまり流通せず、処分されることも。平飼いされ、おからなどの安全な食材をエサに飼われたこのニワトリは、味が濃くて美味しいはず。瞳さんはこの親鳥を使って、一番人気の「かしわ」のおにぎりをさらに美味しくさせようと、試作を開始しました。

2024年3月16日(土)放送

亡きペットのぬいぐるみを作る動物造形作家
北島央子さん 奈良県大和郡山市 「アトリエクチュール」

リビングでくつろぐ猫。玄関でたたずむ犬。今にも動き出しそうなペットたちは、実は精巧に作られたぬいぐるみ。手掛けているのは、動物造形作家の北島央子さんです。「旅立ったウチの子をもう一度抱きしめたい」、そんな飼い主の想いを受けとめて、一体一体、手作り。見た目だけでなく、毛並み、重さや抱き心地などを丁寧に再現して、飼い主を感動させる、そんな気骨のぬいぐるみ作家に密着しました。

奈良県大和郡山市にあるマンションの1室が、北島さんの工房『アトリエクチュール』です。4人の職人さんと一緒に、日々製作に没頭しています。これまでに作ったぬいぐるみは900体以上。全国から注文が殺到し、納品まで1年半待ちという人気ぶりです。

ぬいぐるみ作りは、綿密なヒアリングが不可欠。ある日は、依頼者のご自宅へ。1年前に愛犬を亡くしたご家族から、写真と照らし合わせながら、依頼者の記憶を探っていきます。ヒアリングを元に、その子だけのデッサンを描き、型紙を作ります。個体によっては、100パーツを超えることも。生地の色目にもとことん拘りますが、小ロットで細かい要望に応えてくれる業者はなかなか見つかりませんでした。そんな時、話を聞いてくれたのが、東大阪の福井さん。10年以上かけて、ぬいぐるみ用に染め上げた色味は200色以上。頼もしい仲間となっています。

母親が人形劇をやっていて、子供の頃から人形を作っていたという北島さん。短大を卒業後、一度は企業に勤めましたが、30歳で退職し、ぬいぐるみ作家の道へ。当時流行していたテディベアを製作するうち、ある依頼が舞い込みます。それは「亡くなったペットをもう一度抱きたい」でした。

この日、縫製作業に入るぬいぐるみが一体。一つ一つパーツを手縫いして生地に綿を詰め、愛犬の形を作っていきますが、これがまた難しい。さらに、最後に北島さんが一人で向き合う作業が残っていました。そして…とうとう依頼主にぬいぐるみを受け渡す日がやってきます。果たして?

2024年3月9日(土)放送

古い椅子に新たな命を吹き込む椅子張り換え職人
新子真希さん 奈良県香芝市 「Revery Chair(リブリーチェア)」

日々の暮らしに欠かせない、椅子。ポップでセンスあふれる様々な椅子は、すべてある職人が古い椅子をリメイクして、蘇らせたものです。椅子張り職人、新子真希さん。おっとりとした口調ながら「椅子への情熱は誰にも負けない」と、古い椅子を見違えるように変身させる真希さんの元には、依頼が殺到。今では予約で3か月待ちという人気です。

奈良県香芝市にある椅子張り工房『リブリーチェア』。7年前、倉庫付きの物件を自宅兼アトリエにリノベーションしました。真希さんの修理の様子を見てみましょう。椅子の基本的な構造は、クッションとなる「バネ」と「ウレタン」、下地材に、布やレザーなどの生地です。必ず取り換えるのが、ウレタン。続いて、座面や背面に張る生地をミシンで縫っていきます。縫った生地をクッションに被せ、ステープラで針を留めます。親子三代にわたって愛用してきてボロが目立つ椅子が、見事に、そしてオシャレに生まれ変わりました。

奈良県で生まれ育った真希さんは、幼いころから木が好きだったそう。大学で建築デザインを学んだ後、家具の職業訓練校に入学。しかし、女性には就職先がなかなか見つからず、なんとか採用された椅子張り工房もまた、男社会でした。真希さんは必死の努力で「一人前になるには10年かかる」という椅子張りを、わずか2年で習得。28歳で独立し、今では人気職人となったのです。

独立して10年。結婚している真希さんには、保育園に通う二人の子供がいます。家事と子育て、そして仕事と、真希さんの忙し過ぎる一日に密着しました。とてもじゃないが、全てをこなすのは難しいと悩んでいた真希さんですが、現在は頼れる助っ人が…

この日、知り合いからソファを譲り受けることに。20年以上使っているそうで、分解してみると、中も外もボロボロです。かなり大がかりなリメイクとなりそうですが、ここは真希さん、気合が入ります。今回、ソファを譲り受けたのには、ある理由がありました。実は今、新たな夢に向かっていたのです。

2024年3月2日(土)放送

世界が注目する包丁彫金師
窪田美知子さん 大阪府堺市「青木刃物製作所」

「包丁の街」として知られる大阪府堺市。料理人が使う和包丁の大半は、ここで作られているといいます。その包丁を「美術品の域までに高めている」と注目される職人がいます。『青木刃物製作所』の窪田美知子さんです。包丁は、金属を叩いて伸ばす「鍛治」、鋭い切れ味を生む「研ぎ」など、様々な職人の手によって作られます。そして包丁には「銘切り」という作業もあります。鏨(たがね)という工具を用い、名前を刻む作業。元々は日本刀から生まれた伝統で、「刃物に命を吹き込む行為」と言われています。この「銘切り」の技術で、窪田さんは今、世界中から注目されているのです。

昭和22年創業の『青木刃物製作所』に勤める窪田さんが銘切りする包丁は、月におよそ700本。ブランド名、依頼主、店名、座右の銘などを包丁に刻み込みます。窪田さんが銘切りするのは、文字だけではありません。なんと絵を刻むのです。桜、鯉、仏像、富士、龍と、絵柄も多岐にわたります。

それにしても、なぜ包丁に絵や文様を彫ろうと考えたのでしょう。「他の工房ではやってないことに挑戦したいから。私が始めたもので、9割は独学です」。そうして窪田さんが彫る包丁は、全国の飲食店、さらには世界中のシェフから注文が殺到するようになりました。調理だけでなく、「店頭に飾りたい」という要望が多いのだそうです。

窪田さんは、子供の頃から京都や奈良の伝統工芸が好きでした。大学卒業後、堪能な英語の力を活かして、長野県の医療系の会社に就職するも、「日本の文化を世界に発信したい」という気持ちが強くなり、退職。畳、着物、陶芸など、様々な伝統工芸を見て回って、「これだ!」と思ったのが、包丁の銘切りでした。しかし、包丁工房に弟子入りを志願しても、「女人禁制」の場所も多く、なかなか受け入れてくれるところがありません。

やっとのことで、堺の「青木刃物製作所」に入社。営業や事務の仕事で採用された窪田さんが、そこから、現在の銘切りの仕事を得るまでに、どんな苦労と努力があったのでしょうか。

2024年2月24日(土)放送

現代の名工に選ばれた若き時計修理工
染矢泰輔さん 滋賀県大津市

白衣とルーペの男性。何かを修理しているようです。それは…時計。腕時計や古い懐中時計、時計なら何でも修理して蘇らせる、時計修理工の染矢泰輔さんが今回の主人公。去年、厚生労働大臣が選出する「現代の名工」に、30代という若さで選ばれた凄腕の修理工なのです。ミクロの世界へ挑み続ける染矢さんの、熱き日々に密着しました。

染矢さんの職場は意外な場所にあります。滋賀県大津、天智天皇をご祭神として祀る「近江神宮」。日本で初めて水時計を設置したとされるのが天智天皇であり、近江神宮は「時の神様」として親しまれています。本殿の目の前にある「時計の博物館」の館内に、染矢さんの工房があるのです。染矢さんの修理の様子をいくつか見てみましょう。それはもう、驚異と言えるほどの細かい作業。0.0何ミリの世界です。

古い時計は部品が手に入らないので、修理を断るお店も多いそうですが、染矢さんは無い部品を自ら手作りしてしまうので、動かない時計も、見事に動くように。しかもどんなに古くても、染矢さんが修理すると、時間が狂わない、精度の高い時計として蘇るのですから、修理の依頼が絶えないのも納得できます。

1985年、大分に生まれた染矢さんは、幼い頃から手先が器用で、将来は緻密な作業の仕事がしたいと、近江時計学校に進みます。ここで、人生を変える恩師と出会うのです。今は亡き「時計修理のカリスマ」と言われた恩師から学んだ貴重な教訓とは…

さて、近江神宮の本殿から徒歩2分。染矢さんのもう一つの仕事場が、近江時計学校。そう、ここで染矢さんは講師として、生徒を教えているのです。講師は3名。染矢さんは3年生を担当しています。ここで染矢さんについて訊いてみると、これまた驚きの事実が明らかに!

染矢さんが受け持つ3年生にも、卒業の時期がやってきます。それぞれの就職先は、もう決まっているのですが、彼らには、突破しなければならない壁がありました。それは、染矢さんが仕掛ける「卒業試験」。これがまた難題だったのです。

2024年2月17日(土)放送

害鳥対策に取り組む若き女性鷹匠
三輪優奈さん 神戸市垂水区 「鷹匠」

大阪市都島区にある藤田美術館は、明治の実業家、藤田伝三郎の邸宅跡地に建てられ、伝三郎やその息子たちが集めた美術品や工芸品を所蔵・展示しています。邸宅跡にある森は公園として整備されましたが、長らくカラスによる糞害に悩まされてきました。そこで、カラスを追い払うために館が依頼したのが…鷹匠。「定期的に来てもらってから、カラスの数はめっきり減りました」。鷹を操るのが今回の主人公、三輪優奈さんです。

カラスやムクドリなどの害鳥被害を、天敵の鷹を飛ばして追い払い、その場所に寄りつかなくさせるのが、鷹匠の主な仕事。しかし、ただ鷹を飛ばせばいいわけではなく、毎日の訓練が大切です。思った所に飛ばしたり、手元に戻したりするために、1日に何度も、トレーニングするのです。「人鷹一体」、これが鷹匠のモットーなのです。

優奈さんが飛ばす鷹は、ハリスホークという外国の雌。雄よりも身体が大きく、より威圧感が増すからです。優奈さんは、鷹たちと信頼関係を築くため、現在2羽の鷹と一緒に生活しています。

2000年、神戸に生れた優奈さん。鳥好きの両親の元、鳥が大好きな女の子に育ちました。高校は兵庫県立農業高校へ。鳥類研究会に入部して3年間、猛禽類について深く学びます。そして箕面市にある害鳥対策専門の会社『グリーンフィールド』に就職。この道20年以上というベテラン鷹匠、岡村憲一さんから仕事を教わりました。優奈さんのことを岡村さん「口数は少ないが、内には熱い思いを秘めている子」。

昨年、パートナーの1羽だった、雫ちゃんを病気で亡くしたことで、優奈さんは猛禽類の生態をもっと知りたくなりました。大自然の中で暮らす猛禽類を観察するために優奈さんが向かったのは、なんと北海道の根室市。ここにある風蓮湖は、シベリアから渡ってくるオオワシやオジロワシの越冬地として有名です。憧れの景色、大自然でたくましく生きる鳥たちの姿を目にして芽生えた優奈さんの新たな思いとは?

2024年2月3日(土)放送

日本伝統の醸造方を守る醤油蔵
浄慶拓志さん 兵庫県養父市 「大徳醤油」

醤油。当たり前に常備されていて、どれも同じに見えますが、その味わいは作り方でまったく異なります。日本伝統の醸造法で、1年以上もの歳月をかけて旨味を凝縮させる、そんな味と技を守る職人がいます。明治43年創業『大徳醤油』の4代目、浄慶拓志さんです。醤油蔵があるのは、雄大で美しい自然に囲まれた兵庫県養父市。今では希少な、日本古来の天然醸造で作られるその醤油は、優しくてフルーティー、なおかつ健康に良いと評判です。浄慶さんの奮闘に密着しました。

作り方を追ってみましょう。大徳醤油の要となるのは、厳選された国産小麦と大豆。
小麦を煎って、蒸した大豆と合わせ、そこに麹菌を加え、砕かれた後、室(むろ)へ。ここで温度と湿度を管理しながら三日三晩、醤油の元となる麹を作ります。麹に食塩水を混ぜて、もろみ蔵で仕込みます。蔵に住みつく微生物と対話するかのようにゆっくりと攪拌。なかなかの力仕事が続きます。ここから1年以上。樽に仕込んだ熟成醤油の「もろみ」が完成します。もろみを絞る圧搾も、代々受け継ぐ特殊な道具を使います。

これだけ手間暇かけた素晴らしい醤油ですが、売れない時代がありました。今から18年前、会社の危機に瀕した浄慶さんが、業績を伸ばすために取った行動とは?そして、生産が追いつかない程の人気になった今でも、浄慶さんは更なる進化を追求します。

醤油作りを生業とする一家の長男として生まれた浄慶さんでしたが、当初は蔵を継ぐ気はなかったといいます。大人になってから、彼の気持ちを一変させた出来事がありました…

4代目として大徳醤油を切り盛りする浄慶さんは今、醤油業界が抱えるある問題に着目していました。それは、醤油を絞る際に出る「醤油カス」。栄養があるのに廃棄されている現状をなんとかできないか。そこで、浄慶さんはある人気料理店を訪ねました。

2024年1月27日(土)放送

鍛冶職人が生み出す1年待ちのフライパン
安隨誠さん 兵庫県三木市 「安隨製作所」

兵庫県三木市。日本で最も古い鍛冶職人の町といわれる、400年の歴史をいだく金物の産地です。ここに、注文してから1年待ちという、人気の鉄のフライパンを作る職人がいます。『安隨製作所』の3代目、安隨誠さんです。手打ち鍛造で「クワ」などの農器具を作る安隨製作所でしたが、安隨さんは調理器具を手掛けるようになり、今から5年前、金属製雑貨ブランド「millio」(ミリオ)を立ち上げました。「世の中に鍛治という仕事があるのを、もっと多くの人に知ってもらいたい。暮らしに身近な生活用品で、町の活性化につなげられたら」。

そんな安隨さんのフライパンをInstagramで知った、ベテランのキャンプ愛好家は、「直径17cm」「蓋が皿になる」「湯切り口がある」「折りたためる」、つまり調理すべてを完結できて、持ち運びにも便利なフライパンをオーダーしました。安隨さんは試行錯誤しながらも、注文をすべて備えた鉄のフライパンを、すべて手作りで生み出します。これがブレイクのきっかけとなり、安隨さんのフライパンはキャンパーたちに大人気となります。そして様々な進化を遂げるのですが、それらを見てみましょう。

鉄を叩いて伸ばす鍛造は、叩くことで鉄が高密度になり、熱伝導率が高く、高温でしっかり火が通り、耐久性も抜群です。打ち叩いた時にできる槌目は、表面の小さな凹凸によって油なじみがよくなり、焦げ付き防止にも役立ちます。

地元の産業を盛り上げたい安隨さんは、プロの料理人からのやや無茶な注文も受けつつ、違うジャンルのメーカーとのコラボ商品も開発しています。そこで培ったアイデアで生れた新しいフライパンとは?

2024年1月20日(土)放送

予約の取れない人気とんかつ店
野口典朗さん 大阪・中津 「とんかつ乃ぐち」

大阪・中津に、いま予約が取れないと話題のとんかつ店があります。昭和レトロなアパートの1階にある『とんかつ乃ぐち』。店主は野口典朗さん。奧さんの真由美さんと営む、カウンター5席の小さなお店です。予約サイトで翌月分の席が、3分で埋まってしまう人気の秘密は…とんかつをお寿司のように、一貫ずつ提供するのです。「とんかつは揚げたてが一番美味しいけど、時間が経つと美味しさが半減してしまう」。そこで、厳選した銘柄豚の様々な部位をコースにして一貫ずつ出すことで、揚げたての美味しさが最後まで続くスタイルを編み出したのです。

人気の秘密は、それだけではありません。具材の管理はもちろん、豚に隙間なくピッタリ張り付く衣や、パン粉の付け方、揚げ方や余熱の通し方など、徹底的にこだわります。そしてこのジューシーで柔らかい豚肉と、サクサク衣の一体感あるとんかつを、野口さんは「大阪とんかつ」と定義しています。

大阪生まれの野口さんは、高校卒業後、イタリア料理の道へ。やがてオーナーシェフとなり、お店でアルバイトしていた真由美さんと結婚。順風満帆と思われたところ、不運にもコロナ禍に突入。閉店を余儀なくされ、残ったのは1,500万円の借金でした。

しかし、もう一度自分の店で勝負することに。決断したのは、結婚した時にシングルマザーだった真由美さんの息子、尚(ひさし)さんの、ある言葉からでした。それにしてもイタリアン出身の野口さん、何故とんかつを?そこにはしっかりとした狙いがありました。

「大阪とんかつ」を広めたい野口さんの元に、スペインをテーマにした食イベントのオファーが舞い込みます。ピンチョスのコンテスト。競うのは6店舗。優勝を狙う野口さんは、仲間と共に、「大阪とんかつ」のオリジナル・ピンチョスで挑みます。はたしてその結果は?

2024年1月13日(土)放送

「忘れられへん名詞」を生み出す活版印刷職人
小西豊さん 大阪市中央区淡路町 「プレスマン」

活版印刷。紙に圧力をかけてインクを刷り込む、原始的な印刷方法です。版を押し付けるので、紙には独特の「凹凸」が生まれます。昭和の半ばに廃れてしまったこの活版印刷ですが「まるで工芸品のようなスゴイ名刺を刷る印刷職人がいる」と評判の工房が大阪にあります。

淡路町にある活版印刷工房『プレスマン』。ここを一人で切り盛りするのが、小西豊さんです。アフロヘアが目を引きますが、彼が刷る名刺は、一度もらったら忘れられない、圧倒的な存在感があります。漫画になっていたり、裏と表で紙の色が違ったり、文字の色も様々。「普通、名刺って、もらっても忘れるじゃないですか。でも僕の名刺は、受け取った人が、これ、どこで印刷したんですか?と訊いてくるので、会話のきっかけになるんです。だから紙選びから紙の加工、そのデザインまで、相手の印象に残る名刺を心掛けています」。

小西さんの精密な表現を支えているのが、昭和56年製のレトロな活版印刷機。ローラーにインクを乗せて円盤が回るとインクが行きわたる、極めてアナログな機械です。しかし出来上がった名刺は、まるで彫刻作品のような凹凸があり、手触りも楽しい。プリントマンではなく、『プレスマン』なのがよくわかります。

名刺といえば、安さと納期の速さだけが重視される時代。しかし小西さんが作る名刺は、若手のクリエイターから会社経営者まで、幅広いファンを持っています。これから受注された名刺たちがどうなっていくのか、打ち合わせから納品までを追ってみましょう。

2023年

2023年12月16日(土)放送

銭湯復活に奮闘する女性
松田悠さん 神戸市・東山商店街 「湊河湯」

神戸市兵庫区にある東山商店街。昔懐かしい「ひやしあめ」(50円)や一本120円の串カツなどを売る店があるディープでレトロな商店街です。昭和の雰囲気が色濃く残り、今や若者にも人気の街。そんな商店街の一角に、これまたレトロな銭湯が一軒。今から74年前、1949年開業の『湊河湯』です。この銭湯で奮闘する女性が松田悠さん。この銭湯を運営しています。

実は松田さん、昔からここの大ファンだったんです。前の店主が急逝したため、銭湯は休業。そのまま廃業寸前だった『湊河湯』を、廃業する銭湯を引き継ぐ事業を展開する「ゆとなみ社」のメンバーだった松田さんが新店主となり、今年8月に復活したのです。営業再開にあたり、番台を撤去してロビーを設け、バーカウンターを設置。お酒を楽しみながらおつまみも充実。地元市場の名物お惣菜が並びます。浴場内は徹底的にクリーニング。脱衣所の最新式ドライヤーも好評です。

オープンするやいなや、いつもの常連さんだけでなく、新規のお客さんも次々と来店。松田さんは皆さんと気さくに会話して、お風呂上りも盛り上がります。さて、松田さんおススメの『湊河湯』の楽しみ方とは?

朝9時。松田さんが『湊河湯』にやって来ます。掃除など、開店準備を終えて一旦、外に出ます。向かったのは窯場。ものすごい高温と高湿度の古い窯場で、お湯を沸かす作業をします。手順も多く、とても大変です。カメラマンもディレクターも、ついていくのが必死。松田さんの一日を追いました。

大阪の泉大津市に生まれた松田さんは、大学時代にフラッと訪れた東山商店街の活気と面白さに夢中になり、そこで『湊河湯』と出会います。その時は「キレイだなー、いいなー」と思っただけでした。その後、大学を中退して、実に様々な仕事に就きます。松田さんが『湊河湯』の店主となるまでの道のりとは?

2023年12月9日(土)放送

さすらいの靴磨き職人
赤塚誠さん 京都府宇治市 「靴磨き職人」

近頃、街でたびたび目撃される着物姿にハットをかぶった忘れられない風貌で、身長は177センチ、体重はおよそ100キロの男性が今回の主人公。
その正体は…評判の「靴磨き職人」赤塚誠さんです。

店舗を持たず、神出鬼没。人呼んで「さすらいの靴磨き職人」その技術は折り紙つき。足元をきれいにすることで、お客さんが進んで街に繰り出し、新たな出会いをする。それを心から望む異色の靴磨き職人に密着しました。

赤塚さんは大きく二つの方法でお客さんと接します。一つは、イベント出店。もう一つは、「靴を磨いて欲しい」と要望があれば、自ら出向くのです。一足からでも受け取りに行くのだとか。番組では、家庭でも出来る靴磨きの秘訣を惜しげもなく見せていただきながら、職人の技を披露してくれます。そんな赤塚さんを支える奥様の言葉が、また素敵。夫の夢を足元から支えていたのです。ご家庭でのシーンも必見です。

ある日、赤塚さんは、保険会社に出向き営業マンたちのビジネスシューズを磨き、そこで惜しげもなく磨き方の秘訣を教えます。ナゼ?そこにこそ赤塚さんの熱き思いがあったのです。他にも外国から来た人にも喜んでもらいたい!生まれ育った京都・宇治を盛り上げたい!など靴磨きというカテゴリーを超えた、エネルギッシュな姿は見る人の心を揺さぶります。

2023年12月2日(土)放送

オーダーメイドのブレンド米で店の美味しさを支えるお米屋さん
橋本孝則さん 大阪・南堀江 「ガッツ!うまい米 橋本」

大阪市西区南堀江。高層ビルが立ち並ぶ一角に、一軒のお米屋さんがあります。1997年創業の『ガッツ!うまい米 橋本』です。店主の橋本孝則さんは、自ら産地へ買い付けに行き、生産現場を見てお米を仕入れています。「米は銘柄が同じでも育てる人、季節によって味が全く違う。今やスーパーやコンビニでも買える米を、わざわざお米屋さんで買ってくれる人のために、その時々で最高の味にブレンドしたものを提供したいと考えています」。「米は毎日食べるもの。なんでもいいなんておかしい。ちゃんと探せば、本当に美味しくて安全な米が見つかる」。店に度々足を運ぶお客さんも「ここの米を食べたら他には行けない」という声が。

米への情熱を語る橋本さんですが、以前は別の仕事をしていました。その彼が米に興味を持ったのは20代後半の頃。「米屋を営む知人から、産地をごまかしたりする店が少なくない、という話を聞いて腹立ちを覚えた」そうで、「それなら自分が米屋になって、ちゃんとした米を届けよう」と畑違いの米屋に転身。旨いといわれる米を探して全国を食べ歩いたそうです。「驚いたのは、米の作り方は一つではない。美味しい米を作る農家さんは、努力と工夫でその土地に合うやり方を追求しています」。米の知識を農家から教わり、炊いて食べ続けた橋本さんの店には、選りすぐりのお米が並んでいます。

橋本さんのブレンド米は飲食店でも大人気。お米のブレンドは料理や用途によって変わります。お寿司屋さんならこのブレンド、カレー屋さんならこれ、焼肉ならこれ、と米の配合を変えるだけで劇的に美味しさがアップします。橋本さんの確かな目利きとブレンド力でその評判が口コミで広がり、今や契約店舗は100店を超えるといいます。

コメ離れが叫ばれる中、米の美味しさを広く発信しようと始めたのが『おにぎりやさん』。さらに今年7月、栄養価の高い玄米を使った玄米専門店をスタートさせました。「玄米は美味しくない」という概念を打ち破る、驚きの美味しさの秘密とは?

2023年11月18日(土)放送

熊野の女性漁師
田中りみさん 三重県熊野市 「漁師」

和歌山県との県境に近い、三重県熊野市にある二木島湾は、リアス式海岸の奥に位置しています。台風などの悪天候の時も、風の影響を受けにくい穏やかな海で、昔から定置網漁が盛んでした。全国でも珍しい女性だけの定置網漁師がいます。舵を取るのはリーダーの田中りみさん。

熊野に生まれた田中さんは、漁師の祖父と父親の姿に憧れ、自分も漁師になりたいと思い育ちました。ところが昔から「女性は船に乗せない」慣習があり、父親は大反対。漁師を諦めて上京し、営業の仕事などを続けた後、2017年、東京で飲食店を展開する企業「ゲイト」に入社します。「ゲイト」は熊野市に水産物の加工場を持っており、田中さんも故郷にUターンして、加工スタッフとして働き始めたのです。

加工場を視察にきた社長から「魚をさばくのは楽しい?」と聞かれた田中さんは「楽しいけど、実は漁師になりたい」と打ち明けます。社長は漁協と掛け合い、「女性が船に乗れないなんて昔の話だ」と理解を得て、田中さんは船に乗り、漁師の仕事を学び始めたのです。すると「女性だけの定置網漁チームを作りたい。私達がモデルケースになって、漁師になる女性が増えれば」という思いが芽生えます。しかし定置網を引き上げるのは屈強な男性でも大変な仕事。そこで、普通の10分の1の大きさという超小型定置網を使って、2019年、女性だけの定置網漁をスタートさせたのです。

漁獲量は10分の1ですが、自分達で獲った魚を「ゲイト」で加工、冷凍、搬送して、自社で提供する。学校の職業体験や企業の研修にも積極的に対応してビジネスとして成り立っていたものが、コロナ禍で大ピンチに。新たな販売ルートを模索していた時、値段のつかない小魚をペットフードとして商品化することに。魚の素材本来の味がしっかりして食いつきが違うとペットにも飼い主にも大好評となりました。

海藻をよく食べ、磯焼けの原因にもなるやっかいな魚「アイゴ」。ヒレに毒があり、漁師からは疎まれる存在ですが、そんな未利用魚の活用法を見つけるべく、新たな商品開発に奮闘します。

2023年11月11日(土)放送

新しい風をもたらす女性和菓子職人
村井沙邦莉さん 兵庫県姫路市 「村井製菓」

SNSに投稿された姫路城バックのスイーツの写真。それはある和菓子店が販売する「どらぺちーの」。どら焼きを使った色鮮やかな和スイーツとして話題になっています。作ったのは、老舗和菓子店の3代目となる、村井沙邦莉さんです。「見た目が可愛いければ、味が良ければ、きっと伝わると思いました」。沙邦莉さんは次々と新感覚の和菓子を考案して評判に。しかし、人気商品の裏側には、作り手の苦難が隠されていました。

姫路城のすぐ側に佇む1964年創業の和菓子店「村井製菓」。昔ながらの素朴な和菓子を販売しています。店を切り盛りするのは、2代目の村井克行さんと妻の美保子さん。長年地元に愛されてきましたが、10年前、取引先の大手スーパーからの発注が途絶え売上が大幅にダウンしてしまったのです。当時地元の銀行に勤めていた沙邦莉さんは、店の立て直しに役立とうと銀行を退職して、村井製菓に入りました。

ところが、父親やベテラン職人と意見が対立。悔しくて泣くこともありました。休みの日に一人だけ出社して、コツコツと独学で新商品を開発。コロナ禍に作ったアマビエが新聞に取り上げられ、「可愛い」「映える」と評判に。やがて全国から注文が入るようになり、厳しかったベテラン職人から認められるようになったのです。こうして沙邦莉さんは、次々と新商品を考案。「生どら」、カラフルな「琥珀糖」、そして「どらぺちーの」とSNSを使ってヒットを飛ばし、和菓子に縁遠かった子供たちも店に来るようになりました。

ある日、沙邦莉さんは父の克行さんに同行して、卵の仕入れ先である養鶏場へ。ここは祖父の代から取引があり、名物のどら焼きはここの卵を使っています。「ええもん使たら美味しなる」と先代の教えを守る克行さん。沙邦莉さんにも受け継がれています。

さて、沙邦莉さんは新作の「生どら」を作ることにしました。アーモンドを砂糖とバターでキャラメリゼして生チョコレートと合わせます。さてこの新作、ベテラン職人の口には合うでしょうか?さらに、秋ならではの新しい「どらぺちーの」とは?

2023年11月4日(土)放送

弟と叶える蕎麦カフェ
阪井真珠さん、優雅さん 和歌山県紀の川市 「蕎麦&カフェOCHO」

和歌山県の北部、紀の川を隔てて南北に広がる自然豊かな町、紀の川市。畑の道沿いに建つ白い家があります。運送業を営む父親が建てたそのマイホームの一階を大改装して、今年4月、蕎麦屋さんがオープンしました。『蕎麦&カフェOCHO』。蕎麦を打つのは若き蕎麦職人、阪井真珠さんと弟の優雅さん。ここの十割蕎麦や二八蕎麦が美味しいと、早くもSNSなどで話題になっています。わざわざ遠方からやって来るお客さんも多数。一番人気のメニューは「蕎麦通コース」。二八蕎麦、水だけで食べる水蕎麦、粗挽十割もり蕎麦と、三種類の蕎麦が楽しめます。

真珠さんと優雅さんは2年前、丹波市に移住して、蕎麦好きの人に知らない人はいない名店『そばんち』や『木琴』に弟子入りして、がむしゃらに修業を積んできました。「蕎麦は10度から15度の低温で管理。乾燥しても味が落ちるので湿度70%に保ちます。十割蕎麦は最上級の蕎麦の実の中から、より鮮明で美しい実だけを石臼で粗びきし、最高級の蕎麦をブレンドして手打ちしています」。平日はランチのみ、土曜は予約客のためのディナー営業があります。

蕎麦を茹でるのは優雅さん。カフェで出す料理やスイーツは母親の担当と、家族で店を切り盛りします。丹波で食べた蕎麦の美味しさに感動した真珠さんは蕎麦職人の道へ。無口で、社会に出るのが苦手だった弟のために、家族で支える場を作ろうとお店を開きました。「多くの方々に応援して頂いて、沢山の学びがありました。弟も二八蕎麦が打てるようになりましたし。秋からは新メニューも増やしていきたいです」。

新メニュー。それは修業中の丹波で知り合った三井風子さんが作る、絶品のカレーを使ったコラボでした。

2023年10月28日(土)放送

綾部のおばんざい
滋野悦子さん 京都府綾部市 「綾部つむぎ」

朝、畑で採れたての野菜を調理するのは、滋野悦子さん。京都府北部、綾部市にあるおばんざい料理店『綾部つむぎ』の店主です。滋野さんの手にかかれば、傷物で出荷できない野菜が和え物や汁物に大変身。農家さんからも大変喜ばれています。「決まったメニューはありません。その日、手に入った食材で献立を考えます」。大阪からだと、車で2時間。アクセスが良いとは言えないお店ですが、週末には多くのお客さんで賑わいます。日替わりのランチメニューは大人気で、とにかく美味しいと評判なのです。

綾部は今、田舎暮らしが満喫できる移住先として、Iターン、Uターンを考える人に注目されています。滋野さんもUターンしてきた一人。1955年、綾部市に生れ、学生時代に働いたジャズ喫茶で音楽と料理に魅了され、独学で料理を勉強。39歳で伏見に居酒屋『つむぎ』を開きました。夜遅くまで働く毎日が続きましたが、母親が倒れたことをきっかけに、「身体に良い食事」を提供するランチ営業に切り替え、伏見を離れて、地元・綾部に移転。今年5月には、綾部市内でも一番山奥のエリアにお店を移しました。さらに、おばんざい料理店とは別に、古民家のリノベーションを始めたのです。

滋野さんは68歳。残りの人生は綾部の人たちを巻き込み、地域を元気にしていくために使いたいと考えています。たとえば、毎週水曜から金曜までは、子供たちが集える場所としてお店を開放しています。子供たちは勉強したり遊んだり、のびのび過ごします。もちろん食事も提供。「めっちゃ美味しい」と大満足の子供たち。

『綾部つむぎ』は出張料理も請け負っています。ある日は二つのイベントが重なり、朝から大忙し。80人分の料理を完成させて、子供の稲刈り体験が行われている田んぼへ。
続いて古民家で開かれるライブ会場へ。ここでも大人たちを料理で魅了しました。

一方、滋野さんの古民家リノベーションも進行中。滋野さん自ら床を張り替え、釘を打ちます。実はここでも、あるイベントを企画中。そこで出す料理の食材を求めて、朝早くから宮津漁港に向かいます。狙っていたのは…ワタリガニでした。

2023年10月21日(土)放送

ブドウ農家が本気のカフェオープン
南谷雄大、里衣さん 兵庫県朝来市 「南谷農園」

兵庫県朝来市「竹田城跡」。雲海の中に浮かぶ幻想的な風景が人気で「天空の城」と呼ばれています。そんな朝来市に大人気のカフェがあります。最寄り駅から車で15分、山々に囲まれた自然の中にポツンと建つ「スティックスコーヒー」です。車がないと行けない立地にも関わらず、GWやお盆休みには1日500人以上のお客さんが訪れます。営むのは南谷雄大さんと里衣さんご夫妻。5年前に朝来市に移住し、2020年に「スティックスコーヒー」をオープンさせました。

看板メニューはハンドドリップで淹れたスペシャルティコーヒーと、何種類もあるチュロス、ホットドッグ。とにかく美味しいと評判になり、オープンからわずか3年で、朝来市を代表する観光スポットとなりました。都会ではなく田舎を選んだ訳は?実は南谷さん夫妻にはもう一つの顔がありました。「私達、ブドウ農家なんです」。カフェで働くスタッフも全員、カフェと畑の複業農家。特に8月から9月にかけては、ブドウの収穫シーズン。朝一から収穫して選別。そしてカフェの準備をして朝10時にオープン、17時に閉店。この時期はこれが毎日続きます。

神戸で生まれ育った雄大さんは大学卒業後、経営コンサルタントの会社に就職。ところが突然、農業をやると決意し、朝来市に移住。里衣さんのご両親の反対を押し切ってブドウ農家の道へ。今でこそ安定してブドウを供給できるようになりましたが、農業を始めてすぐの頃は?「一年目は年収70万円でした。これはマズいぞと」。それにしても、何故カフェまで始めたのでしょうか?それには二つの大きな理由がありました。

雄大さんは地元の和田山高校で、時々授業も受け持っています。「田舎にはなんもないって言うけどな、何もないからこそ、何でもできるチャンスやねん。俺がそうやったんやから」「うわー、先生カッコつけすぎ!」。2学期最初の授業では、恒例となった商品開発を。今年のテーマは「パウンドケーキ」。生徒は6チームに分かれて、どんなケーキを考えてきたかをプレゼンします。さて、選ばれたケーキはどれ?

その頃、里衣さんは、また新たな複業を考えていました。それはなんと!

2023年10月14日(土)放送

身近な異世界を撮り続ける写真家
小林哲朗さん 写真家 兵庫県尼崎市

まるでSFの世界に迷い込んだかのような驚異の景色。写真家・小林哲朗さんが収めるのは、「日常に溶け込んだ、非日常の世界」、つまり“身近な異世界”。廃墟や工場夜景を撮影した写真集はベストセラーとなっています。今回は、そんな異色の写真家・小林哲朗さんに密着しました。

尼崎に自宅兼アトリエを構える小林さん。この日は大阪・摂津にある工場を狙います。目指す場所に着いたのは午後5時半。日没前に撮影ポイントを探りながらの撮影です。30度を超える熱帯夜の中、撮影すること5時間あまり。これだけ撮っても、「使えるのは2、3枚」だと言います。ただし、これで終わらないのが小林さん。地元尼崎には、工場と街、背景の山々が一枚に収まる絶好ポイントがあります。車で移動しながら、撮影は深夜にまで及びました。

尼崎で、四兄弟の2番目に生まれた小林さん。専門学校を卒業して保育士の道へ。業務に追われる中、ネットで目にした廃墟写真に惹かれ、週末になると廃墟や工場の撮影に没頭。ついに2012年、プロの写真家として歩み始めました。

そんな小林さんに嬉しい出来事が。尼崎の観光アドバイザーに就任したのです。任務は「尼崎の身近な異世界を撮影、SNSで発信すること」。尼崎に足を運んでもらうため、尼崎の異世界を探索する小林さんを追いました。

この日、やってきたのは東大阪の「花園ラグビー場」でした。その地下には、まだ世間に知られていない「異世界」があるというのです。大阪府の協力のもと、地下に降りてゆくと、驚きの大空間が。ここは大雨の際、雨水を貯めることで地上の浸水被害を防ぐ、巨大で広大な治水施設なのです。早速シャッターを切る小林さん。しかし、構図の取り方が難しい。周囲は真っ暗、ライトをまんべんなく当てながらの長時間露光でこの地下神殿のような空間を表現したい。小林さんのチャレンジが続きました。

2023年9月30日(土)放送

日本では珍しい自転車洗車専門店
福井響さん 大阪府豊中市 「Lavaggio(ラバッジョ)」

2020年に開業して、先ごろ3周年を迎えた「ラバッジョ」。日本では珍しい「自転車の洗車専門店」です。汚れた自転車をピカピカに蘇らせる「Lavaggio」、イタリア語で「洗車場」を意味します。店主は自転車洗車職人の福井響さん。月に200台以上の自転車を洗っているそうです。「自転車の洗車が大事なのは、キレイになるだけではありません。車と違って、チェーンやギア、ブレーキなどが表に出ています。つまりエンジンまで根こそぎ洗うようなもの。手で触るので、その自転車の不具合もわかりますし、寿命も延びます」。

お客さんの層も様々。100万円以上もするスポーツバイクから、「ママチャリ」、最近増えている「電動アシスト自転車」まで、何でも洗います。その様子を詳しく見てみましょう。また、ロードバイクを趣味にしているお客さんの喜びの声も紹介します。

「自転車を洗う大切さを伝えたい」。そう願う福井さんは、屋外にも出張します。この日やってきたのは八王子。洗車のために用意したのは、なんと消防車。消防署払下げの消防車を購入し、放水システムをカスタマイズして洗車の水を確保しているのです。

箕面出身の福井さんは、幼い頃から車好き。小学生の時には、自転車にハマっていました。高校でロードバイクを買ってもらい、地元のレースで優勝。大学は自転車が強い鹿児島県の鹿屋体育大学に進学しますが、そこでインターハイ上位揃いの選手たちと、自分との実力差を思い知らされます。しかし、1年生の時に帯同した北海道のレースで、選手とは別に「メカニック」が重要なことを知ります。

「洗車や整備など、自転車を速く安全に乗るためには、学生でもメカニックが必要だ」。そこで、大学での勉強だけでなく、自転車ショップで働いて構造を学びました。そして縁あって5年間、イタリアのロードレースチームの専属メカニックとなり、世界中で活動したのです。帰国した福井さんは、「自分の洗車技術で自転車業界に貢献できるのでは」と考え、周囲から「絶対にビジネスにならない」と反対されながら、自転車洗車専門店を立ち上げたのです。すると、これが大人気に…

2023年9月23日(土)放送

淡路島のジビエ餃子
森田悠香さん 淡路市郡家 「島餃子はるちゃん」

今ではよく見かけるようになった、餃子の無人販売所ですが、淡路島の小さな港町にある無人販売所で売られている餃子は、普通の餃子とはちょっと違います。なんと、ジビエ肉を使った餃子です。農家の害獣被害を減らすため、そしてその美味しさを発見してもらうために奮闘するパワフルママ、森田悠香(ハルカ)さんに密着します。

淡路市郡家。豊かな自然に囲まれた古民家が、ハルカさんの自宅です。海の近くでゲストハウスがしたいというご主人の夢があって、1年半前に大阪から移住しました。3人のお子さんを育てるハルカさんは、餃子店の店主であり、宿の女将さんであり、猟師でもあるのです。害獣に悩む農家さんのために駆除するだけでなく、餃子にして販売するのです。試行錯誤して作った、ニラやニンニクを使わないジビエ餃子には、淡路島産の玉ねぎやキャベツをたっぷりと混ぜており、臭みがなくて深い味わいと評判に。その作り方を見てみましょう。

ハルカさんの一日は朝6時半から始まります。宿のお客さんの朝食を作ったら、子供たちの朝ごはんも用意。朝食が終わるとお客さんの送り出し、餃子を一日200個作って、子供たちの送迎。合間をぬって子供たちと海水浴、夜は花火大会の見学と、何とも忙しい日々をおくっています。しかしハルカさんはこの夏、今までにない充実感を感じていました。

育児と家事に追われていた日々は、社会から孤立したような気持ちでふさぎ込むことが多かったようで、それを変えてくれたのが淡路島でした。本来の明るさを取り戻したハルカさんの人柄は島の人たちにも好かれて、ますますパワフルに。

「島餃子はるちゃん」オープン一周年。ご主人の発案で、日ごろお世話になっている人たちを招いて、パーティを開くことに。無人販売所なため、普段顔を合わせる機会はあまりありません。そこで、ここで披露する新メニューが…ジビエ・ハンバーグでした。

2023年9月16日(土)放送

地域の人々に愛される伊勢神宮のパン屋さん
中村美穂さん 伊勢神宮・外宮 パン屋「麦」

一年を通して参拝客で賑わう伊勢神宮。その玄関口となる外宮前の参道には、100年以上も前から飲食店や物産展が軒を連ねています。その一角に、日々の暮らしに欠かせない店があります。パン屋『麦』。食パン、カンパーニュやフォカッチャなど、お食事パンをメインとする街のパン屋さんです。近所の常連さん、お店の人など、地域の人はもちろん、観光客も足を運びます。「朝食はここの食パンと決めている」「伊勢で1番おいしと思う」と評判です。店主の中村美穂さんは「日々の中で食べるパンを美味しく提供したい。地元の人と観光客が交流できるパン屋にしたい」と語ります。

オープン以来、地元に愛されてきたパン屋『麦』ですが、元々料理人を目指していた中村さんがパン屋さんを開くまでには、ある事情がありました。

三重県伊勢市で三姉妹の三女として生まれ育った美穂さん。料理好きな姉二人に影響を受け、相可高校へ入学。調理師免許が取得できる食物調理科を専攻します。そこで調理の基本と接客をみっちりと勉強。高校卒業後は、地元で人気のフレンチレストラン「ココット山下」へ就職。その後、料理人としてさらに腕を磨くため、東京屈指の人気フレンチビストロなどで日々調理に励んでいました。ところが…

「ココット山下」のオーナーシェフが開いたパン屋さんが閉店するという話を聞いてショックを受けた美穂さん。すると山下さんから「よかったら店を引き継いでもらえないか」という電話が。将来は伊勢に帰って店を持ちたいと思っていた美穂さんは、地域の味を守ろうと、すぐさま伊勢へと帰り、パン職人の修業を開始。毎日パンを焼きまくり、2021年9月、たった2か月でパン屋『麦』をオープンさせたのです。

オープンから2年。地元店からコラボのオファーが引きも切らない人気者となっている美穂さんですが、新たな展開を考えていました。それは2号店。姉と作る新しいモーニングメニューとはいったい?

2023年9月9日(土)放送

有名店から独立し、奈良にこだわるビストロをオープン
久岡寛平さん 奈良市・ならまち 「LA PIE(ラピ)」

世界遺産元興寺のかつての境内で、古い町屋が並ぶ、ならまち。ここにまもなく、新しいビストロが誕生します。オーナーシェフの久岡寛平さんは、フランスで16年腕をふるい、ミシュランの星を獲得した実力派。その後、パークハイアット京都からオファーを受け帰国。今年の6月まで、レストラン「八坂」で料理長を務めました。そんな久岡さんが、生まれ故郷の奈良で独立しようと決意します。開店までの日々を追いました。

奈良にこだわった店づくり。食材も奈良で探します。天理市で個人農園を営む飯田さんご夫婦からは、トランぺットズッキーニという珍しい作物をはじめ、みずみずしくて新鮮な野菜を仕入れます。しかし、仕入れ先が見つからないある食材が。奈良県の川魚、鮎です。実は専門の漁師さんがいないため、天然の鮎は手に入れるのが困難。そこで久岡さんは、釣り人たちが集まる吉野川へと向かいました。吉野川の天然鮎は「桜鮎」と呼ばれ、万葉集にも詠われた特別な存在です。さて、どうやって仕入れるのか?

1978年、奈良で生れた久岡さん。高校卒業後は、陶芸家の父のもとで、焼き物の修業を始めますが、19歳のころ、旅行で訪れたパリのビストロでの食事に感動し、フランス料理の道へ。息子の人生の選択に、黙って背中を押してくれた今は亡き父。工房は今もそのままに、作品も多く残っています。父の陶器を店の器に使うだけでなく、久岡さんは、父が残してくれた素晴らしいテーブルを、店のカウンターにしようと考えていました。

店の工事も奈良の大工さん。椅子も、奈良の職人による吉野檜。空間も食材も準備完了し、内装工事も終了。いよいよ新たなビストロが誕生します。新鮮な食材でフランス伝統の料理に仕上げる久岡シェフですが、気軽に来てもらえるよう、コースの値段はかなり抑えめ。オープン当日には、お世話になった人たちを招待しました。さて、あのトランペットズッキーニや天然鮎は、どんな料理になったのでしょう?また、夫の残した器が、息子の料理を盛り立てる様をみた、久岡さんの母の感想は?

2023年9月2日(土)放送

「彩りと感動を」街を塗り替えるカリスマ塗装職人
上山浩之さん 大阪府堺市 「Add Wall」

大阪・玉造。今年4月、ある「ショールーム」が誕生し、話題になっています。その名は「Add Wall Tamatsukuri」。塗装のエキスパート集団「Add Wall」が、「もっと気軽に塗装に親しんでほしい」と開いたショールームです。塗装用品の販売や塗装のオーダー、さらに、壁を好きに塗っていい場所もあります。衣類やバック、靴などを鮮やかに変身させる「ペイント飛ばしワークショップ」は大人も熱中するほどの人気。まさに「塗装のテーマパーク」的な楽しさがあるのです。

ここを開いたのが、「Add Wall」を率いる上山浩之さん。本拠地は、生まれ育った堺市にある「上山塗装店」。上山さんを筆頭に15名のスタッフが在籍し、お店、施設、個人宅などのクライアントからの依頼を、次々に実施していきます。塗装によって驚きのリノベーションを果たした例を、いくつか紹介しましょう。

頼れる職人たちと共に、今日も街を塗り替える上山さん。塗装を通じて伝えたい想いとは?「新たな塗装によって建物を活かし、街並みを活かす。彩りは感動を呼ぶことができるんです。ひいては地域や社会に貢献できる」。感動をもたらす彩りを生み出すため、上山さんは新たな塗料を開発することもあります。こちらもいくつか紹介します。

泉北ニュータウンの団地で育った上山さんがペイントに目覚めるきっかけは12歳の頃。インテリア好きの母親が、部屋の壁を塗り替えたところ、同じ団地の人たちが「自分でやるなんて凄い!ウチもやってほしい」となって母の手伝いをすると、「見違えるよう」と喜ばれたのが原点です。1日も早く塗装の仕事がしたかった上山さんは高校を中退し、塗装会社に弟子入りします。20年以上も修業を重ね、一級塗装技能士の取得後、独立。株式会社「Add Wall」を立ち上げたのです。

「彩りと感動」をテーマに「塗装で地域の人たちと共に盛り上げ、ひいては社会の課題を解決する」ことを目指す、上山さん率いる塗装のエキスパート集団「Add Wall」。次々と新しいチャレンジを重ねます。それは…

2023年8月5日(土)放送

未来型ネオンサイン
川村裕介さん、真純さん 宝塚・清荒神 「宝塚電子倶楽部」

ネオンサイン。独特の輝きと色彩、レトロな風合いが今、ブームに。そんな中、脚光を浴びている人気の技術集団がいます。2018年に結成された「宝塚電子倶楽部」通称「ヅカデン」です。中心人物は、川村裕介さんと真純さん夫妻。

淡路島の大鳴門橋記念館に、ヅカデンが手掛けたネオンサインがあります。10メートルの巨大な壁面に、玉ねぎや渦潮など、50ほどの淡路島名物をネオンサインで表現。今年1月に登場して以来、映えスポットとして人気になっています。

宝塚市・清荒神。ここに宝塚電子倶楽部のアトリエがあります。キャプテンは川村裕介こと、ロビンさん。元バンドでプロを目指していたころからのあだ名です。平日はシステムエンジニアの会社に勤めています。メンバーは会社の同僚の山岡さんと、リモートで参加する恵村さん。つまり3人には本業があって、仕事以外の時間を使って、電子工作に打ち込んでいるのです。ちなみに、真純さんは仕事を取ってくる営業担当です。

宝塚に住むロビンさんと真純さん。この日はバイクのネオンサインを作ります。パソコンで設計図を作ったら、3Dプリンタでパーツを製作。型が出来たらLEDのチューブライトを這わせて、はんだ付け。最後に配線を繋ぎ合わせて完成です。

ヅカデンの活動はネオンサインだけではありません。音楽ライブでの光のデコレーションも手掛けます。清荒神のアトリエでは、なんと高野寛さんのライブが実現。ミラーボールを使った幻想的なライティングで、観客を沸かせました。

7月。昼はマルシェ、夜は音楽ライブという大人気のキャンプイベントに、ヅカデンも夜、参加します。今年の目玉は、ネオンでピカピカ光る獅子舞「ピカ太郎」。ヅカデンのメンバー3人が、真純さんの指示で光のパレードを行おうというのです。弱点は中があまりにも暑いこと。さて、「ピカ太郎」は子供たちを喜ばせることができたのか?さらに、8月に開催予定の清荒神のお祭りでは、もっとスゴイ仕掛けを考えていました…

2023年7月29日(土)放送

琵琶湖の魅力を伝えようと奮闘する若手漁師
駒井健也さん 滋賀県大津市 「フィッシャーアーキテクト」

滋賀の大津にあるショッピングモール「ブランチ大津京」。今年4月、ここに新しいレストランができて話題になっています。『ν-BOTTOM HUM(ニューボトム はむ)』。地元の食材を味わえるお店なのですが、ここの魚を納めているのが、「ニューボトム はむ」の発起人の一人である、漁師の駒井健也さんです。「琵琶湖は鮎が有名ですが、他の魚も美味しいのに、加工に手間がかかるため、あまり流通していません。そこで、漁師が料理人と直接つながることで、琵琶湖の魚を届けようとしています」。

朝5時。漁に出た駒井さんを追います。「年間を通じて30種類ぐらいの魚介類を捕ります。それほど琵琶湖の魚は種類が豊富なんです」。漁法は「魞漁」(えりりょう)。琵琶湖では1000年以上前から続く伝統の漁法ですが、どんな漁でしょうか。他にも、延縄漁や刺し網漁など、15種類もの漁法を使い分けているといいます。「今の時期だと、コアユ、スジエビ、ホンモロコ、ワカサギなどが捕れます」。

朝9時。漁港に戻った駒井さんは、「フィッシャーアーキテクト」と名付けた拠点で、午前中に下処理を終えたら、京都の料理店へ配達です。

7月。草津川跡地公園で開かれたマーケットに出店した駒井さんですが、料理を販売するだけではありません。水槽に生きた魚を泳がせ、子供たちに見てもらう「ミニ水族館」を開いています。これを機に、琵琶湖をもっと身近に感じてもらいたいと考えたのです。

生粋の滋賀県人である駒井さんは、滋賀県立大学で建築デザイン科を学び、大学院を卒業後、漁業組合の親方に弟子入り。3年間の研修生活を送ります。えっ?建築を志していた駒井さん、何故、漁師になろうとしたのでしょうか?そして2020年、琵琶湖漁師として独立し、漁師と建築家を合わせた「フィッシャーアーキテクト」を起業します。さて、「フィッシャーアーキテクト」とはいったい何でしょうか?

2023年7月22日(土)放送

仲卸店が営む新世代お惣菜屋さん
橋田佳未さん 京都下京区・七条通 「Marufuku KYOTO」

古くからの店が軒を連ねる商店街で、一際オシャレな店構え。カフェかスイーツ店のようですが、店内に並ぶのはお惣菜。京都のおばんざいの定番「いわしの炊いたん」をはじめ、新鮮な食材を使ったお惣菜が40種類以上、日替わりのお弁当も並びます。この新感覚のお店を作った女性店主が、橋田佳未さんです。

橋田さんの実家は、京都市中央市場の仲卸、丸福水産。その直営店として2年前に立ち上げたのが『Marufuku KYOTO』です。共に調理する料理長は、祇園の和食店で腕を振るっていた市村征洋さん。接客は村上香苗さん。この3人を中心にお店を切り盛りします。

素朴に見えるお惣菜ですが、日本料理の技で手間暇かけて作ったものも。「お店で食べる料理を家庭で」。いわしは3日かけて炊き上げ、骨まで崩れる柔らかさ。鯛はオリーブオイルで焼き、自家製のバジルソースをかければ、立派なメインディッシュです。

0歳児の男の子を女手一つで育てる橋田さんは、朝6時に出勤。お子さんを背負いながら仕込みを始め、途中子供を保育園に預けて、18時までひたすらお惣菜を作る日々です。ある時は新商品の開発も。この日は夏の定番「はも」を使って、華やかで彩りも美しい「はも寿司」を仕上げました。他にも、若い世代に人気が出そうなオシャレなピクニックセット「オシャピク」を売り出したりと、若い感性で色々な提案をしています。

元々はアパレルメーカーに就職していた橋田さんですが、コロナ渦で実家の卸売業が大打撃。「家業を守りたい」と8年勤めた会社を辞め、お惣菜屋さんをオープンしました。そして店の未来のため、猛勉強して市場のセリに参加できる資格試験を受け、見事に合格。初めてセリに参加した橋田さんが狙ったのは、天然の鯛。これを使って、商店街を盛り上げるイベントで作りたい、ある料理がありました…

2023年7月8日(土)放送

パワフルママが独立!喫茶店のキャロットケーキ
大川瞳さん 大阪市浪速区 「午後の喫茶マイニチ」

JR難波駅。ホテルや大型ビル、イベントホールなどが立ち並ぶエリアの一角に、昔ながらの建物と路地があります。その中の一つが「午後の喫茶マイニチ」です。
今年の4月にオープンしました。店主は大川瞳さん。3人の子供を育てるシングルマザーです。

看板メニューは瞳さんが手作りするキャロットケーキ。常連さん達からは「絶品」のお墨付きです。使う人参はすりおろすのも大変ですが、味へのこだわりは半端ではありません。入れるジャムやコンポートも手作りです。他にも美味しい焼き菓子が並びますが、「オムライス」や「ナポリタン」など、懐かしの喫茶店メニューも人気です。

大阪生まれの瞳さんの人生は波乱万丈。長女、次女、長男と子宝に恵まれましたが、現在シングルマザーとして3人の子育てをしながら店を切り盛りしています。2年前に木津市場内で50年続く喫茶店で間借り営業から始めました。オーナーの平井さんは、瞳さんの恩人で「ママ」と呼んで慕っています。

間借り営業は、平井さんが店を閉めた後の午後12時からで、屋号は「喫茶マイニチ」。その屋号を独立した今も使っているのです。2年間の間借り営業を経て今の物件と出会い、自分のお店を作ることを決めます。

瞳さんは、朝6時から子供たちの朝ごはんを用意して、次女と長男を保育園までお見送り、その後ジムでトレーニング。木津市場で仕入れして10時にお店をオープン。
18時に閉店すると、子供をお迎えして家で晩御飯作り。「将来子どもたちが喜ぶ家を建てたい!」と日々奮闘しています。

6月。瞳さんは、あるマルシェイベントに招待されました。新しいお菓子を披露するために師匠と慕う人気ベーカリーのシェフのもとへ。一体どんなお菓子が生まれるのでしょうか?

2023年7月1日(土)放送

手軽にケーキを
本岡 遊さん 神戸・三宮 パティスリー「CÔNE(コーヌ)」

洋菓子の激戦区、神戸・三宮。メインストリートのフラワーロード沿いに去年7月、
一軒のケーキ屋さんがオープンしました。パティスリー『CÔNE(コーヌ)』。店頭に並ぶのは、フランス伝統のレシピをアレンジしたケーキや焼き菓子。どれもクラシックなのに一味違うと、多くのファンが絶賛します。店内にはイートインスペースがあるのですが、何と椅子がありません。ケーキ店では珍しい、スタンディングスタイルのカフェなのです。

シェフパティシエとして店を仕切るのが、本岡遊さん。「ケーキ屋さんは、入るのにちょっと敷居が高いというか。椅子がないと気軽にケーキを楽しんでもらえると」。お客さんからも「パっと来てさっと帰れるからいい」と好評です。男性のお一人様も来店するなど、新たなファン層を獲得しています。

カジュアルな雰囲気のお店ですが、ケーキは本格派。フランスで学んだ味と技を巧みに使い、一見シンプルですが、中にクリームやムース、チョコなどが何層にも重ねられ、複雑な味わいを生み出しています。人気のロールケーキにも秘密が。放送で詳しく紹介しますが、それはもう、垂涎のケーキたちです。そして店内にはコーヒースタンドが併設され、バリスタが淹れる本格コーヒーも人気です。その豆にも尋常ではない拘りが…

そんな本岡さんには、良き友であり、ライバルでもある、専門学校時代の同級生が二人います。苦楽園と岡本で店を営む大江さんと江原さんです。コンクールなどで賞を取った、二人の作るケーキもまたお見事。印象的なものをじっくりと見て、感じて下さい。

開店一周年を控えたパティスリー『CÔNE(コーヌ)』。その記念に新作を作ろう、と本岡さんは考えていました。ベースにするのは、本岡さん自身がコンクールで賞を取ったケーキ。そして試食をお願いするのは勿論、ライバルの大江さんと江原さん。さて、はたして二人の感想は?

2023年6月24日(土)放送

有馬温泉にある日本一のジェラート
片山圭介さん 有馬温泉 「アリマ ジェラテリア スタジオーネ」

温泉地として知られる関西の奥座敷、有馬。そこに「新たな名所が誕生した」と話題になっているお店があります。風情ある湯本坂、源泉の目の前にある、古民家を改装したお店です。一見和菓子屋さんの雰囲気ですが、正体は意外にも「ジェラート専門店」なのです。店名は『アリマ ジェラテリア スタジオーネ』。30名ものイートインスペースがあります。季節ごとに商品が変わり、店頭に並ぶフレーバーは約12種類。

1番人気は定番の、六甲の酪農家から仕入れた新鮮で搾りたて牛乳を使う「六甲プレミアムミルク」。有馬温泉名物のサイダーと淡路島レモンを使ったジェラートもこれからの季節は大人気です。

作っているのは、4代に渡って有馬で商いをする家に生まれた、有馬育ちの片山圭介さん。「兵庫県や有馬ゆかりの素材を多く使っています。有馬に美味しいジェラート屋さんがあるよ、と知ってもらえたら。有馬は年配のお客さんのイメージがあるので、若い人にもっと来てほしい」。片腕となる助手の岡さんと、出来立てを提供しています。

片山さんは26歳で実家の酒屋を継ぎました。しかし40歳を過ぎた頃、もっと有馬を盛り上げたいと「有馬は紅葉シーズンに訪れる人が多く、他の季節が弱い。有馬にないモノは何か?と考えたのがジェラート。湯上りに合うし、一年中食べてもらえるのではないか」。そうしてジェラートマシンのメーカーのレッスンを受けるなど勉強を重ね、2015年、44歳で『アリマ ジェラテリア スタジオーネ』をオープンしたのです。

片山さんが作るジェラートはどれも手が込んでいます。旬のフルーツをふんだんに使い、「ほうじ茶」や「抹茶」など和素材も取り入れています。そして出世作が、「塩マスカルポーネ きんかん香る甘酒仕立て」。48歳で初挑戦した全国コンテスト「ジェラートワールドツアージャパン2019」で、このジェラートが優勝したのです。日本一になった片山さんの店は、一躍全国に知られる存在となりましたが、片山さんの挑戦は、まだまだ終わりがありません。

2023年6月17日(土)放送

料理研究家が開いた惣菜専門店
森上玲子さん 東大阪市 「季節のスープとお惣菜のお店Ryoko’s kichen」

料理研究家の森上玲子さんは、様々なメディアから引っ張りだこ。雑誌のフードスタイリングや企業のレシピ開発などを手掛け、料理教室も主宰しています。そんな森上さんが昨年4月、ついに自分のお店をオープンしました。それが近鉄奈良線「河内小阪」駅近くにある『季節のスープとお惣菜のお店Ryoko’s kichen』です。

こちらは森上さんが手作りするお惣菜とスープ、自家製ドレッシングの専門店。東大阪のブランド豚「なにわポーク」の自家製ハムをはじめ、吟味した食材がふんだんに使われる、こだわりのデリカテッセンなのです。人気はプレミアム・オージービーフ。「牛肉は国産に限る、という方に食べてほしい。草原に放たれてノビノビ過ごし、安全なエサを食べて育ったオージービーフの赤身がどれだけ美味しいか」。
食の固定観念に縛られず、素材の本質を伝えたい。そんな森上さんが作るメニューは、その日の旬や仕入れによって変わります。テイクアウトだけでなく、イートインスペースもあるので、チョイ飲みしながらお惣菜をつまむ、というスタイルも人気です。

大阪出身の森上さんは、近畿大学農学部食品栄養学科を卒業後、「かに道楽」に入社。2010年に退職して海外で家庭料理を学びます。帰国後、料理研究家として活動するようになり、仕事の依頼が徐々に増えていきます。また、活動を通じて、地元農家や畜産農家、蔵元など、いいものを作る生産者との繋がりが出来るようになり、彼らが育てた作物や、醸したお酒を、世の中に伝えたい。そのために、お店をオープンしたのです。

食材は自分の目で確かめたい。様々な生産者の元を訪れる森上さん。お酒も蔵元や醸造所を巡ります。そんな森上さんの元に、ある料理イベントの提案が。レシピは「想像の斜め上を行くものを」というハードルの高い要求でした。さて、どんな料理が出来上がったのでしょう?

ある日、台湾に森上さんの姿がありました。なんと台湾のソーセージメーカーからレシピ開発の仕事が来たのです。既にいくつかのレシピを考案中。森上さんが作る料理は、海外の人々の舌もうならせることでしょう。

2023年6月10日(土)放送

吉野の木で作る椅子
藤川拓馬さん 奈良県東吉野村 「維鶴木工」

木の産地として知られる奈良県吉野。東吉野村に工房を構え、吉野ヒノキを中心に日本の良質な木を使って、家具作りに取り組んでいるのが『維鶴木工』の藤川拓馬さんです。特にこだわっているのが、椅子。「強く、優しく、美しく」をモットーに、丈夫で使い心地がよく、掛け心地もよく、なおかつ美しい、が絶対条件。使う人にとってかけがえのない一生モノの椅子作りを目指しています。2022年に「ウッドデザイン賞」を受賞。今年の1月には無印良品のパリ店に出店するなど、注目の若手作家です。

藤川さんは大阪府出身。大工の父親の影響を受けて、自身も家具職人の道へ。2016年に桜井市で『維鶴木工』を開業。ソファの骨組みやオフィス家具などを手掛けるうちに、様々な技術を必要とする椅子が「作るのも見るのも使うのも一番面白い」と思うように。椅子は日本で普及してからの歴史が浅い。日本らしい椅子を模索しようと考えていた時、吉野ヒノキに出会いました。「節や反りが無く、めっちゃキレイ」と一目惚れ。硬くて強度が出せるのも椅子に適していました。

2017年に東吉野村に工房を移転。人工林として500年以上、大切に育てられた木で、孫の代まで長く使える椅子を作りたい、との思いからでした。ところが2020年の春、コロナ渦の影響で受注が減少。「自分に何か出来ることはないか」と考えた藤川さんは、自分でスツール(背もたれのない椅子)を作れるキット「Do kit yourself」を生み出しました。自宅で自分で椅子を作るこのキットが人気を博し、問い合わせやワークショップの依頼が舞い込むように。2021年度の「グッドデザイン賞」も受賞しました。

現在は、若手の職人と日々の仕事に励みながら、よりクオリティの高い商品を開発すべく、研究、設計、製作に余念がありません。また、色々な場所から「Do kit yourself」とのコラボ話も寄せられています。「吉野の木の魅力をもっと知ってもらいたい」藤川さん。椅子への熱い愛は止まりません。

2023年6月3日(土)放送

茶源郷の農家民宿
齋藤哲治さん、篤子さん 京都府和束町 「篤庵」

京都のJR加茂駅。農家民宿『篤庵』の齋藤哲治さんが今日のお客さんを迎えに来ました。現れたのは、スイス人のご夫婦。齋藤さんはAI翻訳機を使ってコミュニケーションを取りつつ、車で宿までご案内します。まず見せたかった絶景は、急斜面の山に広がる一面の茶畑でした。思わず歓喜の声を上げる二人。その美しさから、「茶源郷」と称される京都府和束町。宇治茶の約4割を生産するお茶の町として、800年以上の歴史があります。そんな和束町の小高い丘の上に建つ民宿が、海外からの宿泊客が絶えないと話題の『篤庵』です。

宿を営むのは、移住してここに住む72歳のご夫婦、齋藤哲治さんと篤子さん。古民家を改築した宿で、1日1組限定、最大7人まで受け入れています。早速、和束のお茶でおもてなし。爽やかな香りとわずかな甘みを感じる美味しいお茶を味わってもらうには、ちょっとしたコツがあります。それは?

夕食は旬のタケノコを使った炊き込みご飯を中心に、日替わりのおかずと、太秦の専門店から取り寄せた豚バラのしゃぶしゃぶ。宿泊客から「幻の豚しゃぶ」と評判になっていて、勿論二人も大満足でした。

京都で工務店を営んできた齋藤夫妻ですが、偶然訪れた和束町の風景に惹かれて、17年前に移住。あるご縁から民泊を始め、2019年、民宿『篤庵』をスタートさせました。

新茶の季節を目前にした4月中旬。この日はオーストラリアから、7人家族がやって来ました。哲治さんはこの家族を、『篤庵』と提携する茶畑に連れて行き、子供たちに茶摘み体験をしてもらいました。摘んだ新芽は篤子さんが天ぷらに。さて、子供たちの反応は?

そして4月下旬。いよいよ和束町で新茶の初摘みが始まりました。1年で一番、町が活気付く時です。哲治さんもワクワク。しかし一方で和束町は、深刻な少子化と、若者の転出が止まりません。少しでも町を盛り上げたい齋藤さん夫婦は、あるイベントを考えていました。

2023年5月27日(土)放送

フルーツたっぷり!映えるスイーツ
大山友里さん 大阪市東成区深江 「and. cafe」

いちごが美しく輝く、その名も「いちごな宝石箱」。見た目がカラフルで、果物を贅沢に使った「フルーツなソーダ」。旬の果物を可愛くて大胆にアレンジしたスイーツで大人気のカフェが深江にあります。『and. cafe』です。いわゆる「映え」を売りにしたカフェは数多くありますが、ここは特別。影響力のあるインフルエンサーがこぞって集まり、その魅力を次々と発信したのです。

オーナーの大山友里さんは、接客から盛り付けまで一人で切り盛りしています。今や行列ができるほどの人気店ですが、実は大山さん、飲食店での経験はゼロ。「4年前に離婚して、子供を育てるために働かないと。」シングルマザーとして3人の娘を育てる大山さん。経験ゼロの主婦が何故、大人気カフェを生み出せたのしょうか。

大山さんは、毎朝4時に起きて、5時には市場に行きます。旬の果物を使うため、カフェで提供するものは、その日に買うようにしています。午前9時、カフェがオープン。『and. cafe』には、ある人気のシステムがあります。スイーツが完成したら、席に持って行くのではなく、まずカウンターにディスプレイ。お客さんは思う存分、撮影することが出来るのです。この撮影タイムで取られた写真がSNSで拡散され、全国からお客さんがやって来るようになったのです。「映え」だけではありません。これでもかと果物を贅沢に使ったメニューは、どれもめちゃくちゃ美味しいと評判です。

4年前にこのお店を開いた頃は、料理に自信はあったものの、値段の付け方がわからず、メニューも試行錯誤。赤字続きで限界を感じていた時、お客さんから「子供が飲めるドリンクはないの?」と言われて考案したのが「フルーツなソーダ」。これが大人にもバズって「だったら全メニュー、フルーツでいこう」と、フルーツを存分に楽しめるカフェに舵を切ったところ、気が付けば人気店になっていったのです。

さて大山さん、フルーツの可能性を広げようと新たな展開も考えていました。

2023年5月20日(土)放送

コミュニティナースが開いたおむすびスタンド
小鹿千秋さん 大阪府八尾市 「むすんで、にぎって。」

古き良き風情を残す、大阪府八尾市萱振町。ここに2021年11月、小さなおむすびスタンド『むすんで、にぎって。』がオープンしました。「甘塩鮭」、「たっぷり昆布」、「南高梅」、「ツナマヨ」などの定番や、地元の旬の食材を使った期間限定の「気まぐれむすび」など常時10種類ほどのおむすびがラインナップされ、1日100個ほどが売れていきます。作っているのは店主の小鹿千秋さん。

小鹿さんのこだわりは「お米」。おむすび専用のお米をブレンドしてもらい、冷めても美味しい、炊き立てをふんわり、空気を含ませながら結びます。具材も多くは地元の農家から仕入れています。地域に根差し、愛される店の店主・小鹿さんには、ある思いがありました。「私は元々、病院に勤務していた看護師。今は地域の人たちの健康を見守る、コミュニティナースとして活動しています。おむすびスタンドもその一環なんです。」

八尾市に産まれた小鹿さんは、看護専門学校を卒業後、看護師として大阪市内の病院へ。手術室、内科病棟、がん病棟など、幅広く経験。そんな中「退院予定の患者さんが当日になって、腹が痛いから退院できないと言い出して。よくよく聞いてみると、家は一人だから帰りたくないと、孤独を理由に退院を嫌がる方がちょくちょくいらして。」孤独や孤立を防ぎたい。小鹿さんはすぐさま行動を起こしました。

実家である酒屋の倉庫を改造して、2017年、地域食堂『おかえり処・お結びころりん』を開店。運営は小鹿さんの両親を中心に、ご飯を提供するが、何も注文しなくてもOK。赤ちゃんからお年寄りまで、家のように集える場所を作ったのです。そんな折、コミュニティーナースという存在を知り、自分も病院以外の場所で貢献できることがあるのでは?と考え、総合病院を退職。「地域食堂に入るのが苦手な方や、若者や忙しいオフィスワーカーの健康が心配。おむすびスタンドなら立ち寄りやすく、彼らとコミュニケーションをとることで、彼らの心と体を守れるのでは、と考えたのです。」

現在、看護師としての仕事も続ける小鹿さんですが、新たなプロジェクトを企画しています。それは…最近増えてきた空き家を使って、街のみんなの「実家」のような居場所を作ることでした。

2023年5月13日(土)放送

料理人とパティシエがタッグを組むタルト専門店
トビアス・ゲンスハイマーさん、近藤大介さん 大阪市西区「タルトスクエア」

2023年2月、大阪市西区新町にタルト専門店『タルトスクエア』がオープンしました。お店に並ぶのは、12種類のタルト。半分の6種類は甘くない惣菜系のタルト。英語で「塩気のある食べ物」を指すセイボリータルトを作るのは、ドイツ人オーナーシェフのトビアス・ゲンスハイマーさん。そしてもう半分のスイーツ系タルトを担当するのが、総料理長の近藤大介さんです。

「セイボリータルトはヨーロッパではよくあるが、日本では馴染みがない。これを広めることができれば面白いのでは。」とトビアスさん。近藤さんも「タルト専門店なら、食事とスイーツの両方を提供できます。これまでに無かったお店が出来ると、二人で話し合って計画を練りました。」

トビアスさんは、ドイツの有名ホテルで料理人としてのキャリアをスタートさせ、ヨーロッパの有名レストランなどで腕を磨きました。2013年に来日し、大阪の5つ星ホテルの立ち上げに携わり、総料理長に就任します。そこで出会ったのが、結婚を機に大阪に移り、同じホテルの立ち上げに加わった近藤さんでした。何人かいたパティシエの中からたちまち頭角を現し、トップパティシエになった近藤さんを見て、トビアスさんは「いつか独立したいという思いがあったが、一緒に店をやるなら、彼しかいない」と近藤さんを誘ったのです。

さて、トビアスさんは日本語が苦手、近藤さんは英語が苦手ですが、10年一緒に働いただけあって、息はぴったり。トビアスさんが4年前に結婚した奥様の好絵さんが通訳することもあります。そんな二人が、5月に挑む新作に密着します。

2023年4月22日(土)放送

料理人を魅了するジュエリートマト
井狩けいこさん 滋賀県蒲生郡日野町 「FARM KEI」

琵琶湖の南東部に位置する滋賀県蒲生郡日野町。ここにトマト農園『FARM KEI』があります。オーナーの井狩けいこさんが育てるミニトマトは9種類。ジュエリートマトと呼ばれ、文字通り宝石のような輝き。30坪のハウスに、トマトの木が整然と並んでいます。イタリア産の旨みの強い品種を完熟で出荷することで、トマト嫌いの子供でも、ここのトマトなら食べてくれると評判。ホテルのレストランや料亭、ケーキ店にも卸され、名だたる料理人に愛されています。

地元・日野で生まれ育った井狩さん。21歳から自動車販売会社で営業として働き始めます。車好き、人好きな井狩さんは、トップ営業マンとして表彰されるまでに。そして次の夢を叶えるため、47歳で退社。次の夢とは、農業でした。

近隣のトマト農家からビニールハウスを譲るのでトマトを作ってみないかと相談されたのです。農業に縁のない暮らしをしてきた井狩さんは、生のトマトも苦手だったのですが、息子の妻の葉月(なつき)さんの「SNS映えするクレヨンのようにカラフルなジュース」という思いつきをきっかけに、黄色、オレンジ、緑などカラフルなミニトマトの栽培とジュース作りに挑戦します。

さまざまな人の手助けを受けてトマト作り、ジュース作りを軌道にのせた井狩さんのもとにある依頼が。それは、日野町にあるダリア園の立て直しです。20年前に有志の手で作られた日野ダリア園は、約1万坪の敷地に、春は桔梗や芍薬、秋はダリアが咲き誇る観光スポットですが、コロナの影響やお世話をする皆さんの高齢化で先行きが不透明になっていたのです。

ダリア園活性化のきっかけになればと企画したのが大規模なマルシェ。ゴールデンウィークを前に、ダリア園のことを多くの人に知ってもらおうと考えたのです。

2023年4月15日(土)放送

タマゴソムリエが開いた卵専門店
横山万桜さん 京都市下京区 「たまごサンド専門店NINUKI」

2022年9月、京都市下京区に、『たまごサンド専門店NINUKI』がオープンしました。繁華街からは少し離れた場所にありますが、女性を中心に客足が絶えない人気店です。店主はタマゴのソムリエ、タマリエの資格を持ち、卵が好き過ぎてしょうがない、横山万桜さん。「ニヌキ」とは、京都の言葉で「ゆでたまご」のこと。看板メニュー「NINUKIサンド」は、絶妙なとろみ加減のスクランブルエッグを挟みます。使う卵は、京都の食材にこだわる万桜さんが選び抜いた地たまご「くろ丹波」など。「卵黄の美味しさは勿論のこと、卵白が美味しい卵こそが、本当に美味しい卵だと思います」と万桜さんは言います。

パンにもこだわり、京都を代表する老舗喫茶店『イノダコーヒー』のクロワッサンを焼いているベーカリーに頼み込んで卵に合うパンを特注しています。とにかくこだわりが半端ない万桜さん。毎朝6時に店に出て、去年11月に出産した二人目の子供を抱きながら、スタッフと仕込みを行います。

『NINUKI』を閉めた後、万桜さんが向かうのが、木屋町にある卵料理専門店『EGG BAR TAMAGO』。京都の「地たまご」の特性を生かした料理やドリンクを出すお店で、オーナーは万桜さん。実はこちらが一号店。2017年オープンの、万桜さんの原点なのです。「とにかく卵が大好きで、どうすれば卵を美味しく食べることができるか、研究を重ねてきました。それは今も続けていて、新作メニューも考えています」。

withコロナで、テイクアウトもできるたまごサンド専門店としてオープンさせたのが『NINUKI』でした。その時に力を貸してもらったのが、「地たまご」の仕入れ先になってくれた、京都の養鶏場の人たち。「新作を作ったら、できるだけ試食してもらって、感想を聞くようにしています」。「お店を開く前から、やりたいことが一杯あって。いっぺんには出来ないので、少しずつ。京都の地たまごの美味しさを伝えていきたい」。

2023年4月8日(土)放送

父親が残した崩壊寸前のパン屋を再オープンさせたDJパン職人
水野真吾さん 神戸市垂水区 「BREADMAN(ブレッドマン)」

今なお昭和の雰囲気が残る街、神戸市垂水。この垂水に2022年12月、異色のベーカリーがオープンし、話題になっています。名前は『BREADMAN(ブレッドマン)』。ハード系の香ばしいパンを中心に、毎日40~50種類が並び、行列になるほどの人気です。パンを焼くのは店主である水野真吾さん。

水野さんが焼くパンは独特です。看板商品は「チャバタ」。通常のパンは小麦100%に対して水70%ですが、水野さんは小麦より多い120%の水を使います。機械ではこねられず、手ごねです。水分が多いので中はモチモチを通り越してプルプル。外はサックサク。イタリアンのシェフが味の良さに驚き、店で出すためにわざわざ買いに来るほどです。そして『ブレッドマン』では、17時以降、「立ち呑みスタンド」に変身。パンをつまみに、ビールやワインを楽しめるとあって、若い女性や、地元商店街の人々がよく飲みに来てくれます。

水野さんにはもう一つの顔があります。「クラブDJ」です。神戸のイベントスペースなどで、DJをしながら『ブレッドマン』のパンを販売します。「やはりDJはこれからも続けていきたいです」。

垂水のこの地で『欧風パン・クレセント』の職人の息子として生まれた水野さん。お店は食パンや素朴な菓子パンなどが並ぶ庶民的な店でした。父の夢は「息子にパン屋を継いでもらう」。しかし水野さんは19歳で上京。音楽フェスティバルの運営に携わりながらDJとなり「DJ BREADMAN」の名でアーティスト活動もしていました。しかし父が高齢となり、お店は8年前に閉店。水野さんは店を継ぐ決心をします。

10年間、パン職人の修業をして、東京で結婚した妻と子供と共に神戸に帰ってきます。ところが店は震災の影響もあって崩壊寸前。水野さんは働きながら資金を貯め、約2年かけて店をリフォーム。開店へとこぎ着けたのです。健康が快復した父も喜びを隠せません。そして水野さんは、そんな父が残した食パンに、新たな思いを寄せていました。

2023年4月1日(土)放送

捨てられる布をオシャレな帽子にアップサイクル
月田翔子さん 大阪市浪速区 「BUTCHER(ブッチャー)」

大阪・難波に「オシャレでカッコいい帽子のブランドがある」と話題になっています。それが『BUTCHER(ブッチャー)』。帽子のデザイン、パターン、縫製まで一貫して手掛けるのが今回の主役、デザイナーの月田翔子さんです。

月田さんが作る帽子には、大きな特徴があります。それは廃棄される布を使っていること。服を作る工程で出てくる端材、個人が着なくなった服などを帽子として蘇らせるのです。「捨てられる布に新しい価値を与え、カッコよくして世に届ける」。服飾デザイナーの月田さんが手掛ける帽子は、どれも立体の美しさ、着用する人を魅力的に見せる造形が際立っており、しかもストリート感覚に溢れています。

中崎町のセレクトショップ「WHY KNOT」の店長、ノブさんも、月田さんの帽子の大ファン。「自分が着なくなった服から、キャップとか出来たらいいな」という話から「フクカラボウシ」イベントがスタートし、瞬く間に大盛況。ありそうでなかった「オーダーメイドの帽子」は、機能も見た目もハイセンスで、生地を持ち込む人たちに喜ばれています。

大阪で生まれ育った月田さん。高校を卒業後、服飾専門学校に進学します。そしてアパレル会社に就職しますが、その後、服飾デザイナーとして独立。結婚した夫の帽子が頭に合わないので、解体して組み直したところ、予想以上に上手くできたのが、そもそものきっかけでした。

さて、街で話題の『BUTCHER(ブッチャー)』に、新たな依頼が。それはアウトドアメーカーとコラボする、「フクカラボウシ」。メーカーの社員さんの私物から作る「アウトドアキャップ」の製作やいかに。

2023年3月25日(土)放送

大阪もんの魚を全国へ、そして世界へ
奈須悠記さん 大阪府岬町 「陸水」

大阪府の最南端、岬町。漁業が盛んなこの町で、フグやクエなど、高級魚といわれる魚たちが養殖されています。魚たちが泳いでいるのは、大阪湾、ではなく、なんと陸上に並べられた水槽の中!「海面養殖だと、台風や赤潮の被害や、病気のリスクがありますが、陸上の場合はそれらの影響がなく、安定供給が可能。また、大消費地の大阪に近いので輸送費が削減できて、鮮度の高い魚をリーズナブルな価格で提供できます」そう語るのは、この地で陸上養殖を手掛ける、奈須悠記さん。今、日本全国から注目を集めている若き養殖家なのです。

海のすぐそばにある建物に、60トン水槽1基、30トン水槽3基。生簀に張った海水は地下からくみ上げ、紫外線殺菌処理したものをかけ流しにしているため、抗生物質を使用しなくても病気が発生しないとか。海水を使用するには、漁協の許可が必要なため、承諾を得るのは大変でしたが、「次世代へ残すための漁業の形を作りたい」という奈須さんの熱き思いに組合が賛同してくれました。こうして2021年8月、『陸水』はトラフグの幼魚を仕入れて養殖を開始。ついには、手塩にかけて育てた「陸水トラフグ」が出荷されました。「トラフグ最大の消費地は大阪ですが、生産地は長崎が半数。トラックでの輸送は9時間かかりますが、この生簀からなら2時間。鮮度抜群です」

奈須さんは岬町にほど近い堺市生まれ。近大マグロの成功に感銘を受け、2011年、近畿大学水産学科へ進学。卒業後は大手水産会社に就職して、ブリやサーモンの養殖に携わります。そして、安定した企業を辞めて独立し、東京からこの地へ移住。その決意には、奥様の支えがありました。

そして早くもオファーが殺到しているのが、この春、出荷予定のサーモン。淡水から海水へと慣らすのが非常に難しいデリケートな魚です。淡水に少しずつ海水を混ぜ、時間をかけて水槽へ。ここで3か月をかけ、倍ほどの大きさに育てて出荷します。鮮度抜群の陸水サーモン、はたしてそのお味は?

2023年3月18日(土)放送

令和のオシャレな豆腐店
神原裕さん 神戸三宮 「奴 感じのよい豆富店」

豆腐といえば「食卓の脇役」のイメージが強いですが、去年神戸にオシャレな豆腐専門店『奴YACCO』が誕生しました。コンクリ―ト打ちっぱなしのスタイリッシュな店内。カウンター奧のキッチンは、まるでDJブースのような空間です。販売している豆腐や豆乳はポップでカラフル。パッケージはイラストレーターがデザイン。イートインスペースまであります。やれやれ、「映え」を狙ったイキったお店かと思いきや…メッチャ美味しいと評判に。この豆腐屋さんを作ったのが、今回の主役、神原裕さんです。

「豆腐の地味なイメージを変えたかった」と語る神原さん。木綿や絹ごしではなく、
山芋やトウモロコシ、柚子や湯葉やハーブなどを合わせて、とろけるような舌ざわりの創作豆腐を生み出しています。「0歳から100歳まで食べられる豆腐」がコンセプト。また、2種類の豆乳は、濃厚な味がクセになると、こちらも大好評のようです。

岡山出身の神原さんは、神戸の大学を卒業して、飲食店で経験を積んだ後、ドーナツを売りにしたカフェを開業。人気店となりますが、コロナ禍で閉店。沖縄旅行で90代のお婆ちゃんが作る島豆腐に感動、豆腐に目覚めます。そこからは、名店と呼ばれる豆腐店を100軒以上巡って、理想の大豆と豆腐作りを追求しました。神原さん独自の豆腐製造法にたどり着きます。では、その工程を見せてもらいましょう。これまでにないスタイルで、たちまち人気店となった『奴』。開店以来、お店を支えてくれるメンバーがいます。営業責任者の吉川さんと、販売責任者の河井さんです。週に一度はミーティングを開き、アイデアを出し合っています。また、10年来の友人であるシェフ、小林さんとは、一緒に創作豆腐を考えるパートナーでもあります。

そんな中、神原さんはこの春から新しい戦略を考えていました。それは、日持ちする『奴』の豆腐の特徴を生かして、定額で豆腐を販売して自宅に届ける「豆腐のサブスク」でした…

2023年3月11日(土)放送

ガーナに渡りカカオ農家の貧困を改善、流通に革命を起こした起業家
田口愛さん 東京・新大久保 「マーハチョコレート」

深いコクと芳醇な香り、極上の味わいが人気のチョコレート『マーハチョコレート』。
少量生産のため、なかなか手に入らない貴重なチョコとなっています。ブランドを立ち上げたのは、若干24歳の起業家、田口愛さん。彼女は世界的雑誌「ニューズウィーク」で、本田圭佑選手らと並ぶ「世界に貢献する日本人30人」に選出されています。彼女の何が凄いのか?それはガーナに渡り、異国の流通システムに革命を起こして、カカオ農家の待遇を改善したからでした。

田口さんのチョコレート起業家としてのスタートは、大学1年の夏休み。チョコ愛が激し過ぎて、カカオの生産地であるガーナを一人で訪れたことがきっかけでした。そこで目の当たりにしたのは、カカオ農家の厳しい現実。カカオを作っているのに、チョコを食べたことがない。そこで田口さんは、現地でチョコを手作りし、村の人たちに食べてもらったところ、「こんなに美味しいものは食べたことが無い」と感激されました。そこで彼女は、タンザニアやインドネシアのカカオ産地に学び、発酵技術をガーナの村の人々に伝えました。さらに、ガーナ政府に直談判して、均一価格だったカカオ豆を品質が上がれば高く買い取るシステムに変更させることに成功。日本の女子大生が、ガーナでカカオ革命を起こしたのです。

田口さんのチョコレート工房は、東京の新大久保にあります。ガーナから国際郵便で届いたカカオから、どんなチョコが出来上がるのか、じっくり見てみましょう。手間暇を惜しまず作っているので、量産が難しいのも納得です。

田口さんが次なる目標として掲げていたのが、現地でチョコレートを作れる工場の建設でした。クラウドファンディングで資金を集め、ついに昨年10月、工場が完成しました。質にこだわったカカオの栽培から、チョコレート製造までを自分たちで請け負うことになったガーナの村の人たち。より多くの付加価値をもたらすことでしょう。

日本にいる間は、新商品の開発にも余念がない田口さん。出来上がったのは、これまた美味しくて、美しいチョコレートでした。

2023年3月4日(土)放送

開店8か月でビブグルマンを受賞した人気ラーメン店
伊藤聡孝さん 京都市 「麦の夜明け」

関西屈指のラーメン激戦区といわれる京都。そんな京都の西大路に、いま人気のラーメン店『麦の夜明け』があります。このお店を営むのは、29歳の若き店主、伊藤聡孝さん。人気の秘密は、ラーメンに使う食材としては珍しい「山椒」。看板メニューの「帆立と山椒の中華そば」には、伊藤さんのこだわりが詰まっています。

滋賀県産の「淡海地鶏」の小骨でダシを引き、白醤油に干し帆立を加えて一か月寝かせてタレを作ります。オイルに使う粉山椒も帆立に合う絶妙のバランス。麺も自家製麺で、麦へのこだわりから、店名を『麦の夜明け』としました。他のメニューも「唯一無二」を目指して努力を重ね、なんと開店8か月で、ミシュランガイドのビブグルマンを受賞したのです。

小学生の頃からラーメンが好きだった伊藤さんは、大学で「ラーメン研究会」を創設、年間500杯近く食べ歩きます。卒業後は製粉会社に就職し、そこで5年間、小麦粉や製麺についてみっちり学び、脱サラして去年2月、お店をオープンしたのです。

伊藤さんのラーメンの師匠は二人。京都の名店『ラーメン鶴武者』の西村さんと、3年前に惜しくも閉店した、同じく京都の『麺屋裕』の高松さん。西村さんの作るラーメンは、貝柱や干しエビ、アサリやカキで作る塩ダレと、丸鶏や豚骨、香味野菜などで作る鶏白湯スープが絶品。『麺屋裕』の高松さんの蟹のラーメンは、伊藤さんにとって衝撃の旨さで、「唯一無二だ」と感動したそう。

さて、今年2月に開店一周年を迎える『麦の夜明け』ですが、開店半年記念では、西村師匠とコラボしたラーメンを作りました。そして一周年では、高松師匠とコラボした新メニューを考案。はたして「唯一無二の旨さ」のラーメンは完成したのでしょうか。

2023年2月25日(土)放送

工房の中にオープンキッチンを開いた異色の陶芸家
古谷浩一さん 滋賀県・信楽町 「古谷製陶所」

信楽焼で知られる、焼き物のふるさと、滋賀県の信楽。町の中心から離れた、のどかな里山にある陶芸工房が「古谷製陶所」。日常で使われるリーズナブルな食器で人気の工房です。丸みがあって飽きの来ない、やさしい色合いが特徴。職人の数はおよそ20人。20代の若手から70代のベテランまで、幅広い世代の職人たちが、伝統を重んじながらも現代にフィットする器を生み続けています。工房の一角にはショールームも設置し、一般の人も購入が可能。

窯元の3代目は、古谷浩一さん(43歳)。祖父が窯を開き、父が発展させた工房でしたが、父が病に倒れ、20代の若さで製陶所を引き継ぐことに。そして昨年、古谷さんが起こした大きな改革が、キッチンを開くことでした。陶芸工房の中に、食器を使って調理や食事ができるスペースを設けたのです。「お客さんからよく、この器はどうやって使うのですか?と質問されることが多くて、それなら器を使う体験をしてもらおうと」以来、和食、洋食、薬膳と、様々な料理人を招いて料理教室を開き、古谷さんの器に盛られた料理を皆で食べるという、珍しいスタイルの陶芸工房が誕生しました。

実際に料理が盛り付けられるのを見て、新しい発見があるそうで、「料理が美味しく見える」と評判の古谷さんの器には、そういった研究と努力がありました。また、父が焼いた高級和皿は、主に料亭などで使われる高級和皿でしたが、古谷浩一さんは父の伝統を受け継ぎつつ、「和食、洋食、イタリアンなど、様々な料理に合う器が焼きたかった。使いやすさ、軽さ、重ねやすさ、かわいさにこだわりました」

父親の代では、問屋への卸しが仕事の中心でしたが、古谷さんが工房を継いでからは「消費者に近づきたい」と、全国の陶器市やクラフトフェアなどに積極的に参加。また、料理のプロたちにも、「使いやすく、素朴で愛らしい」と評判で、次々に注文が入るように。さらに、古谷さん、器の絵付けにも挑戦しますが、その技法が大胆過ぎました。さて、どんな器になったのでしょう。さっそく工房の料理教室で使ってみます。

2023年2月18日(土)放送

若き女性菓子職人 世界一に挑む
立山優惟さん 尼崎市南武庫之荘 「リビエール」

阪急・武庫之荘駅から南へ、並木道沿いに数分。1982年から地元の人たちに愛されるパティスリー『リビエール』があります。可愛い缶に入ったラングドシャは、オンラインで発売と同時に完売になるほど人気の一品。ここで働くパティシエール、立山優惟さんが今回の主人公です。彼女こそは、2年に一度、イタリアで開催される女性菓子職人世界一を決定するザ・ペストリー・クイーンに、日本代表として出場するのです。大会に向けて必死に特訓する立山さん。そして「LIFE」スタッフも、その国際コンクールに同行して、彼女の挑戦に密着します。

「ザ・ペストリー・クイーン」大会は2日間にわたって行われ、1日目は11時間、2日目は6時間半で課題のお菓子を作ります。プラス、飴細工とチョコレート細工を製作するという過酷なもの。これまで、このコンクールで日本人が優勝したことはありません。立山さんが得意とするのは「エアスプレー」。飴細工の一部にエアスプレーで絵を描くのですが、フリーハンドで絵を描く人はほとんどいないため、この技を極めようと、深夜まで猛特訓が続きます。

立山さんは鹿児島県霧島市出身。料理とお菓子作りが得意なお母さんのもと、小学生のころからお菓子作りに夢中になります。そして大阪のエコール辻学校に進学し、エコール辻フランス校でも学びました。東京のパティスリーに就職してからは働きながら様々なコンクールに挑戦して、入賞・優勝を果たします。そして「ザ・ペストリー・クイーン」日本予選で優勝して、挑戦権を獲得したのです。ところが、コロナウイルスのパンデミックにより、大会は延期。絶望の中、さらなるステップアップを目指し、全国区の人気店となった『リビエール』に移ったのです。

『リビエール』の二代目オーナーシェフ、西さんも世界一をめざす立山さんをサポート。11時間、6時間半かけて、大会さながらの練習に付き添いました。そして今年の1月末、いよいよイタリアで本番を迎えました。果たして立川さんの成績は?

2023年2月4日(土)放送

キッチンカーでマグロの解体ショー!
西本知生さん 岸和田市 「at鮪」

前代未聞、マグロ専門のキッチンカーを作った男がいます。岸和田を拠点に、連日、大阪や和歌山に出店しているのは、西本知生さん、40歳。マグロの魅力に取り憑かれ、鮮度の良い捌きたてのマグロを、より身近な場所で美味しく食べてもらいたい。その思いを実現するため、キッチンカーでのマグロ解体ショーを考えました。移動販売で寿司や丼を生で出すなど、一見不可能かと思われましたが、冷蔵庫や冷凍庫など、飲食店と同等の設備を取り入れて、苦労して営業許可を得ることができました。費用は総額240万円。店名は『at鮪』。西本さんは、日々、創意工夫を重ね、マグロの旨さを研究しています。マグロの血合を美味しくするために思いついたのは串カツ。小型の電気フライヤーを購入し、揚げたてを提供して、冬の人気メニューとなりました。

信頼する卸業者から本マグロを一本仕入れ、シャリにも拘ります。店で扱う酢飯はお酢の加減を細かくオーダーしています。この日は、江戸前寿司の赤酢を使った新しいお寿司を考案。関西人は少し苦手とする赤酢ですが、さて、どんなシャリになるのでしょう。

1月上旬。初の遠征で岡山へ。『at鮪』では、月に数本、企業から解体ショーの依頼が入ります。自動車販売のイベントで、マグロをテーブルに上げると、ショーが始まる前から人が集まってきました。目の前で大きな切り身に捌くと、その迫力に大人も子供も圧倒された様子。解体ショーは大人気となりました。

西本さんは寒い冬にぴったりの新作を考えていました。それは「マグロのダシ茶漬け」。解体した時に大量に出る骨で出汁を取り、それを丼にかけて完成させるのですが、マグロの風味と魚臭さのバランスに苦労します。また、醤油の量で味にばらつきが出ることも悩みのタネに。さて、それらの問題を西本さんはどうやって解決したのでしょうか。

2023年1月28日(土)放送

パワフルな母が営む東大阪の食堂
篠尾里枝さん 東大阪市 「笑美食堂」

東大阪市の近鉄長瀬駅。近畿大学の最寄り駅なので、大学までの道は「まなびや通り」と名付けられ、学生向けのお店が軒を連ねます。そこに、ブルーのタイルと提灯が印象的な、ある食堂があります。篠尾里枝さんが営む『笑美食堂』です。笑顔を絶やさない、明るい人柄で大人気の食堂です。お昼の一番人気は、週に2回の小鉢ランチ。彩り豊かな8種類の小鉢に、ご飯とスープが付いて1,000円です。わずか5席の店内はたちまち満席に。テイクアウトのお弁当も大人気。しかも毎回、少しずつメニューを変えているというから、大変です。

大阪生まれの篠尾さんは、23歳のとき、母親が営んでいた喫茶店にアルバイトで入りました。ところが、「そのお店が閑散とし過ぎて、このままでは潰れると思ったんです」。そこで、自分にお店を任せてもらい、お店を改装して家庭料理のお店をオープンさせました。料理の腕を上げながら、持ち前の明るいキャラクターもあいまって、たちまち人気店に。しかし、結婚を機に店を閉めて専業主婦となります。今では小学4年生の長男を筆頭に、3人の子どもを育てていますが、3年前、再びお店をオープン。「子育てをしながら考えたんです。ご飯を食べて元気になり、ご飯を食べて笑顔になる」。そんな思いを込めて、『笑美食堂』と名付けました。

守口市に住む篠尾さん。朝ごはんの準備を終えると、東大阪まで自転車で10キロ。
途中、野菜を仕入れたりしながら、2時間かけてお店に着きました。翌日の仕込みが終わると、また自転車で10キロ、明るく家に帰っていきました。パワフルです。

そんな篠尾さんですが、ある悩みがありました。「健康的で栄養豊富な料理でみんなを笑顔にしたいと頑張っているのに、自分の子どもが野菜嫌いになってしまって。こういう悩みを抱えた親御さんは多いと思うんです」。篠尾さん、何か新しいモノを作ろうと考えていました。それは…子どもが大好きなりんご飴のように、野菜の餡が出来ないか、というアイデアでした。はたしてお子さんたちは食べてくれるのでしょうか?

2023年1月14日(土)放送

10歳で社会人を育てるユニーク教育
川村哲也さん 京都市上京区 「スタジオあお」

学問の神様で有名な北野天満宮のすぐそばに、今注目の学習教室があります。『スタジオあお』です。毎日、夕方の5時から授業開始なのですが、机に座っている生徒は一人もいません。「ここは勉強を教えない学習塾で、生徒がやりたいことを応援する塾なんです」と、塾長の川村哲也さん。子供たちはプロジェクトを立ち上げて、最後まで責任を持ってやりきる、夢を応援する学習教室なのです。

下は小学5年生から、上は中学3年生までの生徒が、それぞれのプロジェクトに没頭しています。アートが好きな子がオオサンショウウオの実物大模型を造ったり、イラストが得意な子は、ウマ娘をヒントに駄菓子娘を生み出し、世界中に公開して販売するのだとか。

川村さんは北海道生まれ。大学を卒業後、東京の大手人材企業に就職します。しかし「僕の周りで、鬱になって会社を辞める人が大勢いて、学校では優秀で真面目な人ほど、ビジネスの世界とのギャップに苦しんでるな、と」。子供の頃からビジネスの世界で求められる能力を養う場所が必要だと感じた川村さんは、2016年、京都に戻って、『スタジオあお』を立ちあげたのです。

スタジオあおが現在のプロジェクト型の塾となった出来事があります。生徒が「捨て猫の飼い主を見つけたい」と、インスタに写真をアップして猫を人気者に。次に川村さんが資金を提供して写真集を作り、一冊500円で販売したところ、100冊も売れて、費用も回収。猫の飼い主も見つかりました。

『スタジオあお』では、ビックプロジェクトが進行中。立ち上げたのは青山くんと山下くん。それは…「手作りの船で琵琶湖を横断したい」というもの。始めてみると失敗ばかり。でも先生は「こうしたらいい」とは教えません。「どうしたらいいと思う?」と生徒に考えさせるのです。川村さん「成功しても失敗してもよし。チャレンジすることが大事なんです」。ついに船を完成させ、いざ琵琶湖へ。ところが…

2023年1月7日(土)放送

遊び心たっぷりの創作中華
佐藤和博さん 大阪・北新地 「RAKUSUI」

オリジナリティー溢れた、遊び心たっぷりの創作中華料理で注目されているのが、北新地にある中華料理店『RAKUSUI』の“料理作家”、佐藤和博さんです。メニューがとにかく独創的。「遊園地のような油淋鶏」は、ティーカップに入った野菜たっぷりの油淋鶏が、ターンテーブルの上をぐるぐる回ったり。「プラネタリウムのような酢豚」は、太陽系の地球が肉団子、太陽がオレンジトマト、水星がブルーベリー、木星がうずら卵と、素材を惑星に見立てています。見た目に楽しい皿ばかり。しかも、味は抜群です。

佐藤さんは北海道出身。幼くして父を亡くし、母一人子一人で育ちました。母親は仕事なので、小さい頃から包丁を握る日々。『料理の鉄人』の陳健一に憧れて大阪の調理師専門学校に入学し、卒業後は大阪のホテルや芦屋の中華料理店で修業します。そして2006年、北新地で『RAKUSUI』を開いたのです。

実は、オープン当初は普通の創作中華のお店でした。現在の路線に変わるきっかけは、北浜にあるフレンチレストラン『マキュア』の中山大輔シェフとの出会い。シェフの「斬新なアイデア」や「豊かな発想」に魅了されて「フランス料理のようなエビチリ」が誕生。以降、エンタメ中華への挑戦が始まったのです。

お店の営業は18時から22時までですが、仕込みに手間がかかるため、営業後も仕込みです。家族の居る自宅は芦屋ですが、月~土は天満のマンションで一人暮らし。創作のインスピレーションは散歩だそうで、どこにヒントがあるか分からないため、仕入れには、いつもと違う道を歩くとか。新作の完成までに数年かかることも。

お店の年内最終営業日は12月30日。その夜は毎年、『マキュア』の中山シェフが来店します。料理はおまかせ。今年は、現在試行錯誤中の未完成メニューを出すことに。それは「阪神飯」という天津飯。イメージを掴むため、阪神甲子園球場の甲子園歴史館を訪れます。さて、どんな天津飯になるのでしょうか。

2022年

2022年12月17日(土)放送

丹後の食材に魅せられたポルトガル人の和食料理人
リカルド・コモリさん 京都府宮津市 「西入る」

2022年12月10日(土)放送

老舗の日本酒蔵が造るシードル
関友美さん 兵庫県宍粟市 「山陽盃酒造」

2022年12月3日(土)放送

和歌山の新鮮フルーツを使うパン職人
西俊英さん 和歌山県紀の川市 「メゾン フルリール」

2022年11月19日(土)放送

元ボクサーが作る創作どら焼き
平野秀光さん 大阪市北区 どら焼き専門店「燎-kagaribi-」

2022年11月12日(土)放送

型破りな作風で人気の左官職人
三谷涼さん 京都府長岡京市 「京都ぬりかべ屋 三谷左官店」

2022年11月5日(土)放送

自由な発想で結婚式を演出
菅田貴子さん 西宮 「フリーランスのウエディング・プランナー」

2022年10月29日(土)放送

南堀江で話題のグリルド・サンドウィッチ専門店
吉野利恵さん 大阪・南堀江 「ハイ!サンドウィッチ」

2022年10月22日(土)放送

ウッドターニング(木工旋盤)に魅せられた男
中島信太郎さん 大阪府松原市 「ナカジマウッドターニングスタジオ」

2022年10月15日(土)放送

お店を持たない京都の和菓子屋さん
小林優子さん 京都市 「みのり菓子」

2022年10月1日(土)放送

古民家カフェを営む元音楽家の菓子職人
岩﨑朝美さん 兵庫県西脇市 「つむぎ菓子店」

2022年9月17日(土)放送

魚一家の娘が営むフィッシュバーガー専門店
光山加織さん 大阪 玉造 「トトバーガー」

2022年9月10日(土)放送

母の思いを継いだ双子のキッチンカー
土橋諒太さん、健太さん 奈良市 双子のキッチンカー「CUCI奈良」

2022年9月3日(土)放送

滋賀の野菜の普及に頑張る野菜ソムリエ
和田直子さん 滋賀県大津市 「畑のハナタバ/八百屋さざなみ」

2022年8月27日(土)放送

珍奇植物も扱う園芸店の店主がアツい!
名越正寿さん 京都府相楽郡 「植木屋GREENPLAZA21」

2022年7月30日(土)放送

竹野浜1日1組オーベルジュ
塩見達生さん 豊岡市竹野町 「港町のお宿 八塩」

2022年7月23日(土)放送

京都の料理人から愛される宙吹きガラス作家
佐藤聡さん 京都市 「PONTE」

2022年7月16日(土)放送

行列のできる「かき氷屋さん」
野口智也さん 大阪 十三 「十三の氷屋 野口商店」

2022年7月9日(土)放送

脳腫瘍から復活 十種競技アスリート
檀野俊さん 大阪 放課後等デイサービス「あ~すり~と」代表

2022年7月2日(土)放送

棋士の藤井聡太さんが絶賛した京都の和菓子店
伊藤達也さん、万理さん 京都市右京区 「御室和菓子 いと達」

2022年6月25日(土)放送

おまかせコース料理 そのすべてが鰻
奥村昴さん 大阪 京橋 「おく」

2022年6月18日(土)放送

食べることで身体が癒されていく台湾家庭料理
リン・シエさん 神戸市 「小宇宙食堂 space&deli」

2022年6月11日(土)放送

京都でバズっているスパイスカレー
徳増良介さん 京都市右京区 「スパイスカレー キテレツ」

2022年6月4日(土)放送

ミシュランに掲載された秘境の十割そば
中根裕磨さん 和歌山県田辺市 「山伏そば拝庵」

2022年5月28日(土)放送

食のプロたちが注目する超個性的なジェラート
西川宏昭さん 京都市東山区 「ピカロアイス」

2022年5月21日(土)放送

地元で人気のイタリアンが、コロナ禍で新たな取り組みを
赤嶺和幸さん 神戸市東灘区 「ピッツェリア・ダル・リッチョロ」

2022年5月14日(土)放送

世界に名だたるハイブランドの染色を京都で
西田清さん 越本大達さん 京都市右京区 染色工房「アート・ユニ」

2022年5月7日(土)放送

日本の食材でフレンチを身近に
ヤニック・ラオプニュさん 大阪市西区立売堀 「ルイーズ」

2022年4月23日(土)放送

竹や木で作る自転車が凄い
ハラ・ジェルソン・アイザワさん 大阪市住吉区 「GERWORKS」

2022年4月16日(土)放送

着物の世界に新風を呼び込む注目の京友禅の染色作家
奥野むつみさん 京都

2022年4月9日(土)放送

大阪の長屋を再生!
吉永規夫 大阪市 「ヨシナガヤ」

2022年4月2日(土)放送

「LIFE」放送500回記念
髙倉大輔さん 写真作家

2022年3月26日(土)放送

旨味が強い新しい干物「ソフト干物」
松田慎平さん 舞鶴 「ENDEAVOR」

2022年3月12日(土)放送

便利でおしゃれと大評判の前掛け
坂田真由美さん 豊中市 「アトリエyumizu」

2022年3月5日(土)放送

アジア人のお母さん達が作る本格家庭料理をリーズナブルに
黒田尚子さん 神戸・元町 「神戸アジアン食堂バルSALA」

2022年2月26日(土)放送

季節を詰め込んだ京のお弁当
庄本彩美さん 京都市上京区 「円卓」

2022年2月19日(土)放送

麹を使った兄弟レストラン
渡邉浩さん 俊治さん 兵庫県西宮市 「W BROTHERS」

2022年1月29日(土)放送

夫婦が変えた鉄工所・オシャレな鉄雑貨
中塩屋祥子さん、宜弘さん 兵庫県尼崎市 「HIBANAS(ヒバナス)」

2022年1月22日(土)放送

ユーモラスで不思議な木彫り作品
北浦和也さん 西中島南方

2022年1月8日(土)放送

清水焼の絵付師
光武みゆきさん 京都市東山区 「NIEI」

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2021年

2021年12月18日(土)放送

ダンボールアーティスト
島津冬樹さん 東京都世田谷区

2021年12月11日(土)放送

ローチョコレート専門店「Hareto-Keto」
吉田理恵さん 滋賀県彦根市

2021年12月4日(土)放送

いま話題のフルーツタルト専門店「ふぁみり~たると」
荒山拓哉さん 大阪市此花区

2021年11月27日(土)放送

デフテニスプレーヤー
喜多美結さん 豊中市

2021年11月13日(土)放送

コロナ禍で閉店した人気食堂が復活
板野茂樹、千夏夫妻 「シチニア食堂」 清荒神

2021年11月6日(土)放送

五輪を目指すガールズスケーター
上村葵さん 堺市

2021年10月30日(土)放送

可愛い動物パンの人気店
石田沙織さん(パンとわがしの店mochiri) 木津川市

2021年10月23日(土)放送

世界で一つだけのオリジナル品種を作るバラ農家
國枝健一さん 「Rose Farm KEIJI」 

2021年10月16日(土)放送

犬の車椅子
川西英治さん、仁美さんご夫妻 「工房スイーピー」 大阪市住之江区

2021年10月9日(土)放送

近江の商店街を盛り上げるパンカフェ
吉田健一郎さん、克代さんご夫妻 「パンカフェKOKON~江近~」 東近江市

2021年10月2日(土)放送

オーダーメイド家具
「パトラッシュ」 臼井孝雄さん

2021年9月25日(土)放送

妖怪書家
奈良県 逢香さん

2021年9月18日(土)放送

新しいマジック
マジシャン 新子景視さん

2021年9月11日(土)放送

蘇嶐窯
京都市東山区 「蘇嶐窯」 涌波隆、まどか夫妻

2021年9月4日(土)放送

フードロスをなくしたい淡路島の缶詰工房
南あわじ市 「YOKACHORO FOOD BASE」 角田大和さん

2021年8月7日(土)放送

母と娘が作るコッペパンサンドのキッチンカー
加古川市 「母とむすめ」 山本千代香さん、濱尻世莉果さん、ほか

2021年7月17日(土)放送

農園を営みながらのパン屋さん
福知山市「まころパン」岩切啓太郎さん 康子さん

2021年7月10日(土)放送

モノクロで記念写真を撮り続ける写真家
いとう写真館 伊東俊介

2021年7月3日(土)放送

伝統の「奈良団扇」で涼を呼ぶ六代目の若き職人
奈良「池田含香堂」六代目 池田匡志さん

2021年6月26日(土)放送

世界最小の財布を目指す革職人
工房アルティジャーノ 縄田真悟さん

2021年6月19日(土)放送

木のおもちゃ~木工作家の壮絶人生
ナチュラルバックヤード 足立伸也さん

2021年6月12日(土)放送

20代のパティシエ5人が腕を競い合う、新スタイルのスイーツ店が話題に!
hannoc(ハノック) パティシエ 岡村拓弥さん

2021年6月5日(土)放送

ヘルシーで美味しい濃厚豆乳アイスを作る夫婦
ムーンフードジャパン 東野雄史さん マーシーさん

2021年5月29日(土)放送

夏にぴったり!元気が出る華やかなデザインが魅力の染色家
『some:teco』 染色デザイナー 池田圭さん

2021年5月22日(土)放送

いちご大福が大きい!話題の和菓子職人
『菓匠庵白穂』 和菓子職人 新澤貴之さん

2021年5月15日(土)放送

現代の生活に合う“新しい漆器”を!
『島安汎工芸製作所』 漆器職人 島圭佑さん

2021年5月8日(土)放送

淡路島のめぐみ!話題のキッチンカーピザ専門店
『淡路島ピザ石原商店』 石原諭さん

2021年5月1日(土)放送

京都・野菜に情熱を注ぐ青果店&カフェオーナー
『ベジサラ舎』 オーナー 中本千絵さん

2021年4月24日(土)放送

“カレーが美味しい器”を生み出す陶芸家
陶芸家 shiiboさん

2021年4月17日(土)放送

華やかなRawケーキが話題の“ビーガン”カフェ
『サンライスキッチン』 シェフ 村上百合子さん

2021年4月10日(土)放送

「紙」で暮らしを豊かに!伝統工芸「近江一閑張」を受け継ぐ職人
『蛯谷工芸』 三代目 蛯谷亮太さん

2021年4月3日(土)放送

粗糖の優しい甘味 “喜界島スイーツ”姉妹
「ハバサハナ」 木村麻美さん・大東瞳さん

2021年3月27日(土)放送

食材ロスをカット!“地産地食”で地域の食文化を守る
「かま屋」 料理長 清水愛さん

2021年3月13日(土)放送

木と紙からユーモラスな作品を生み出す夫婦
「COZY FACTORY」 木工作家 樋口晃史さん・切り絵作家 樋口佳奈さん

2021年3月6日(土)放送

衣・食・住 あらゆるシーンにハーブのある暮らしを提案
「ハーブラボラトリー」 オーナー 泉佑佳さん

2021年2月27日(土)放送

吉野杉から華やかなアクセサリーを生みだす木工作家
「花井商店」 花井慶子さん

2021年2月20日(土)放送

母・娘・息子 夢のベーカリー
「パンプラス クルトン」 パン職人 山本友理さん

2021年2月6日(土)放送

一念発起!元看護師が営むイタリアン
「オルト・ミーオ」 本田陶子さん

2021年1月30日(土)放送

次世代に伝えたい!新しい感性が生み出す盆栽
塩津植物研究所 塩津丈洋さん、久実子さん夫妻

2021年1月23日(土)放送

華やかなケータリングとお弁当で和歌山の食を発信!
「オズズキッチン」 杉本佳奈さん

2021年1月16日(土)放送

人が笑顔で過ごせる場所をつくる建築家
建築家 奥田達郎さん

2021年1月9日(土)放送

ハーブの町 クラフトビールで魅力発信!
「奥大和ビール」 米田義則さん

2020年

2020年12月19日(土)放送

丹波布・備前焼 田舎ぐらしからうまれる“ものづくり”
イラズムス千尋さん・ジェイムスさん夫妻

2020年12月12日(土)放送

みんなに笑顔を届けるパティシエール!
「YAKIGASHIYA LUCCA」パティシエール 谷口朋美さん

2020年12月5日(土)放送

かまぼこの概念を変えたい!
「ハチマル蒲鉾」 店主 河内慎太郎さん

2020年11月28日(土)放送

人間のふとした思いを彫り出す彫刻家
2B works 店主 美藤圭さん

2020年11月14日(土)放送

人気の竹籠バッグを生み出す京都の竹工芸職人
「竹工房 喜節」 細川秀章さん

2020年11月7日(土)放送

“秘境”のスパイスカレー 移住した店主の奮闘
「鳥唄山馨」 店主 田中秀樹さん

2020年10月31日(土)放送

木の文化と魅力を発信する「箱屋」5代目の挑戦
「箱屋常吉」 笹井雅生さん

2020年10月24日(土)放送

国際結婚カップルが淡路島で生み出すポップな藍染め
染色家 サリー・ハンコックスさん、岡田淳一さん夫婦

2020年10月17日(土)放送

セロハンテープと紙で魅力的な動物を造形
造形作家 植田楽さん

2020年10月3日(土)放送

コロナ禍のアート界に新風を吹かせる共同アトリエ
「スタジオGURA」 鮫島由衣さん

2020年9月26日(土)放送

思わす写真を撮りたくなるかき氷
『かき氷 みしょう』 森分友美さん

2020年9月19日(土)放送

逆境を乗り越え実現したコンサート
バイオリニスト SHOGOさん

2020年9月12日(土)放送

伝統の漆の技を現代アートに!
漆芸家 江藤雄造さん

2020年9月5日(土)放送

夢のお店をオープン! 若き女性店主の挑戦
「Dali」 松村萌衣さん

トースト&サンドの店「Dali/ダリ」本町店
住 所 大阪府大阪市中央区船場中央4-1-10 船場センタービル10号館B134
アクセス 御堂筋線・中央線「本町駅」16番出口より徒歩1分
営業時間 10:00ー17:00 ※土日・祝月曜日・年末年始を除く
公式サイト Dali/ダリ

2020年8月29日(土)放送

花や緑のある暮らしで人々に癒しを
ガーデンプランナー 奥田由味子さん

2020年8月22日(土)放送

B’zのステージ衣装も手掛けた革職人
「赤竹工房」革職人 竹本良平さん

2020年8月8日(土)放送

器で人と人をつなぐ! 陶芸家の新プロジェクト
陶芸家 和田山真央さん

2020年8月1日(土)放送

播州織の魅力を伝えるデザイナー
「niki*」テキスタイルデザイナー 大塚美智代さん

2020年7月18日(土)放送

本田圭佑選手の元専属料理人 新店オープン!
「Funachef」 オーナ-シェフ 船岡勇太さん

2020年7月11日(土)放送

“練り込み”技法で注目される陶芸家
陶芸家 高橋由紀子さん

2020年7月4日(土)放送

人々の暮らしを模型で蘇らせるドールハウス作家
ドールハウス作家 植田定信さん(シック・スカート)

2020年6月27日(土)放送

自宅を楽しく変化させるヒント満載!
「DIYクリエイター」 村田恵津子さん

2020年6月20日(土)放送

“お酢”で故郷の町を盛り上げたい!
「飯尾醸造」5代目 飯尾彰浩さん

2020年6月13日(土)放送

ガラスの魅力を伝えたい… 新たな作品づくりに密着!
「御崎ガラス舎」 オカモトヨシコさん

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